平成15年第2回定例会 一般質問
1.はじめに
去る4月13日に実施されました県議選におきまして、多くの県民から負託をいただき、再び議席を得ることができました。お世話になった数多くの皆様に心から御礼を申し上げます。引き続き県勢発展のため、力いっぱいの努力をする決意であります。
さて、質問に入ります前に、広瀬知事におかれましては、難しい情勢の中、当選を果たされましたことに心よりお祝いを申し上げます。
ふるさとへの強い思いから知事選出馬を決意され、懸命に努力をしてこられましたが、選挙戦は私たちの予想をはるかに超える極めて厳しい、難しいものとなりました。しかし、逆境にもめげず、見事勝ち抜かれ、初当選の栄誉を勝ち取られたことに心より敬意を表し、重ねてお喜びを申し上げます。
厳しい時代を迎えております昨今、広瀬知事誕生は時代の要請とも申すべきでしょう。私たち県民は、すばらしいリーダーを迎えることができたことに大きな喜びを感じています。
広瀬知事のすばらしさについては私が駄弁を弄すことは控えさせていただきますが、10年ほど前、知事が通産省の貿易局長であった当時、知事の人物像が「月刊霞ケ関」に詳しく掲載されておりました。その一部を紹介しますと、「実力者。若い事務官のころから群を抜いていた。オールランドプレイヤー。大器。大物の風格がある。調整能力も抜群。この人の魅力は卓越した洞察力。一々口には出さないが、問題をきちんとつかんで、いち早く手を打つ。
部下も舌を巻くことがしばしばだという。得がたい人材。実父正雄氏は、自民党長老として名を残した人で、郵政大臣などを務めた代議士。家系には有名な漢学者、広瀬淡窓。スペイン駐在時代、日本とスペインの経済関係の強化に尽力され、沖縄の本土復帰で通産省関係の法制の整備に当たられ、日本のエネルギー需給の長期見直しや、企業行動課長時代には税制改革へ敏腕を振るい、機械情報産業局時代、対米交渉に指導力をいかんなく発揮。
また、山中通産大臣の秘書官、宮沢内閣の総理秘書官を務める」など、まさに「余人をもってかえがたし」と書かれています。恐れ入りましたの感がするのであります。
広瀬知事誕生は、県民にとって大変心強く、大分の将来を展望するとき、本当によかったと安堵しています。厳しい時代を迎えており、ご苦労も多いことと存じますが、ご壮健で「安心」「活力」「発展」の政策実現に向けて、ご活躍を期待しております。
2.行財政改革について
(1)知事の行革に対する想いについて
長引く不況で税収が大幅に落ち込み、財政状態は国、地方とも危機的状況にあります。本県もご多分に漏れず、県債を約1兆円抱え、厳しい現状にあることはご案内のとおりであります。
競争の時代を乗り越え、発展させていくためには、これまでの行政のあり方を新しい時代の環境に対応したものに変えていかなければならず、従来の延長と違う新しい発想で果敢にチャレンジを行い、さらなる挑戦と改革に取り組むことが必要であります。
行政改革の取り組みは、本県では、率直に申し上げれば、全体的にはようやく緒についたばかりで、結局のところ、組織の1人1人の意識改革が十分ではなく、行革を進める組織の風土、文化が育っていないと言えましょう。意識改革を進めるには、今、トップのリーダーシップの発揮が強く求められています。
1840年、知事の5代前の直系に当たる広瀬久兵衛氏が府内藩の行財政改革を要請され、滞っていた幾つもの工事を成功させ、破綻していた藩の財政を立て直したことが明らかになっています。広瀬知事誕生に何か深い因縁を感じるのであります。知事の行革に対する思いをお聞かせください。
【 答 弁 】
(大分県知事 広瀬 勝貞)
現在、県を取り巻く状況は大きく変化をしており、三位一体改革の議論、市町村合併の進展などの動きを考えると、地域が地域のことに対してみずから責任を持つ、いわゆる自己責任の時代を迎えようとしております。
このような時代に的確に対応するためには、一刻も早く自主、自立の地方分権時代にふさわしい行政システムの構築に向けて行財政改革に取り組まなければなりません。
そのためには、まず、将来とも持続可能な財政基盤を確立し、分権型システムの構築を図ることが最も重要であります。
私は、県内各地を回り、県民の姿に触れ、その思いを直接耳にする中で、県民が県財政の現状及び将来に大きな不安を感じていることを実感いたしました。
代表質問でも申し上げましたように、中期的な財政収支を試算した結果、本県財政は、このままの財政運営を続ければ平成19年度には財政再建団体になるという危機的な状況にあります。そのため、県民の皆さんが将来に向け安心して暮らしていけるように、持続可能な財政運営の道筋を示すべく、行財政改革プランの策定に着手することといたしました。
プランの策定に当たりましては、あらゆる経費を聖域なくゼロベースで見直します。
見直しに際しましては、次のような視点を持つことが必要と考えております。
まず、右肩上がりの意識、体質と決別して、選択と集中を図ること、次に、民間で提供できるサービスは極力民間にゆだねるということ、そして、県政のあらゆる分野で県民、NPO等との協働を進めることであります。
さらに、県庁が政策自治体へと脱皮し、時代の流れを読み取り、県民のニーズをとらえ、迅速に立案化していくスピード感が求められております。このため、県組織や県職員の意識改革にも目を向けなければならないと考えております。
今後、プラン策定に当たりましては、さまざまな課題について、民間の学識経験者や外部の専門家、さらには現場の職員の提言も含めて、県民の知恵と力を総結集して検討してまいりたいと考えております。 私が先頭に立って、これまでの発想にとらわれることなく、職員が力を合わせて変化の時代に積極的に対応できる大分県づくりに取り組んでまいります。
(2)加点主義人事の採用について
自治体は、自治体間競争の時代、地域間の格差がつく時代を迎えております。競争が一段と激しさを増しております。競争を勝ち抜くためのかぎを握るのは、結局、職員1人1人の個人であります。大組織の中で眠る「個」の力をいかに解き放つかが大きなポイントであります。非効率の代表とされてきた自治体の組織は、どの世界よりも年功序列が基調となっている職場であります。人口急増期に大量に採用された中堅職員は、その後の行政改革の中でポスト不足に直面しており、また、厳しい競争試験に勝ち抜いてきた高学歴組も比重を増してくるなど、自治体にとって人事管理、昇任、昇格のあり方、任用がえや試験制度などが大きな課題となってきました。
現在、国において、各般にわたり大胆な構造改革が進められ、公務員制度改革や国家公務員の定数削減や地方公務員法改正などの取り組みがなされており、ポストや給与の決定に実力主義採用の大きなうねりが出てきました。私も議会でたびたび主張してきましたので、大変うれしく思っています。
給与は、仕事の内容、責任の重さ、軽さによって支払われるものであり、格差が出るのは当然であります。これが真の平等であり、努力する人が報われるものでなくてはなりません。職員の意識改革、組織の活性化に向けて、加点主義人事の採用についてご所見を伺います。
【 答 弁 】
(総務部長 井上 良司)
議員ご指摘の加点主義による人事評価は、職員の職務に取り組む意欲を高め、意識改革や組織の活性化に資することになりますが、その前提といたしまして適正な評価基準が不可欠でございます。
県におきまして新たな評価基準を策定するに当たりましては公務員制度全体との整合性を図る必要がございますので、現在、国において検討されております公務員制度改革の内容を見きわめた上で適正な評価のあり方を検討してまいりたいと考えております。
(3)職員定数削減について(全国平均に何時頃到達か)、臨時・嘱託職員の削減について
行政改革の3つ目は、職員定数についてであります。
人口比較だけで単純に判断できないところではありますが、大分県は人口261人に対して一般行政職員が1人の割合で、全国平均427人と比較すると、職員数は全国平均よりかなり多い状況であります。今後、年次別に具体的な目標値を定め、計画的に削減に取り組むべきと考えます。
簡素で効率的な行政運営を行うためには、職員定数の適正な管理が肝要であります。事務事業の整理合理化、能率化及び簡素化を図り、各種施設の統廃合や再編を行い、職員の適正配置を推進していかなければなりません。見通しについてご所見を伺います。
また、全国平均にいつごろ到達できるのか、あわせてお尋ねをいたします。
次に、臨時、嘱託職員について伺います。
平成14年度の知事部局における臨時職員は447名、嘱託職員は487名、計934名と伺っています。業務内容は、臨時職員はほとんどが事務補助であり、嘱託職員は医療等技術者、登記嘱託、用地調査員、相談業務等が主なものであります。彼らは、正規職員をふやさないために採用されている定数外職員であり、いわば定数管理上の隠れみの的役割を果たしてきました。雇用情勢が厳しい中で地域内の雇用創出効果は理解しますが、雇用財源となる公共事業等が圧縮される方向にもあり、行革の立場から整理合理化や民間委託を積極的に推進して、真に必要最小限のものにとどめるよう改革すべきと考えますが、ご所見を伺います。
【 答 弁 】
(総務部長 井上 良司)
行財政改革大綱によりまして、知事部局の一般行政職員について、平成13年度から17年度までの5年間で3%の削減を目標に計画的に取り組んでおりまして、これまでに知事部局で140名、そのうち、一般行政職員に限りましても119名の削減を行っております。
なお、都道府県の職員数を比較する指標といたしまして総務省定員モデルがございますが、これは、都道府県の人口はもとより、面積や農家数、漁業生産量、道路面積等を参考に標準的な職員数を国が3年ごとに示した指標でございます。
平成12年度を基準にした最新の第七次モデルでは本県は101名の超過となっておりましたが、15年4月1日現在ではモデルを下回ったところでございます。
いずれにいたしましても、厳しい財政状況や中間自治体としての今後の県のあり方を踏まえまして、平成16年度以降の定数管理につきまして、行財政改革プランの策定の中で検討してまいります。
次に、臨時職員等についてお答えいたします。
臨時職員や非常勤職員の雇用につきましては、公共事業の執行において正規職員雇用の代替として雇用する場合、また、正規職員を配置することが非効率、あるいは困難な場合等に配置をいたしております。
今年度の知事部局における臨時職員は435名、非常勤職員は488名、計923名でありまして、昨年より11名削減したところでございます。
臨時職員等の雇用は、地域内の雇用創出対策という面はあるものの、業務量等を十分勘案し、配置の必要性を常に念頭に置いて、削減に努めてまいりたいと考えております。
(4)公用車の削減について
景気が低迷し、民間ではリストラや賃金の減額など日常茶飯事となっており、厳しさが一層深刻になっています。不況のため、タクシー乗務員や土木作業員、林業作業員などは1カ月当たり20万円を確保するのがやっとであります。一方、県の現業職員の平均給与は、45歳で40万3千円であり、民間との格差は開く一方で、納税者である県民から厳しい視線が寄せられています。効率的な行政運営を実現するため、現業職員の配置転換や民間委託の推進を早急に進めていかなければいけないと思うのであります。
そのような観点に立ち、公用車について伺います。
平成14年3月末現在の庁用自動車数は、知事部局、議会事務局、教育庁、県警本部合計で1,168台、専任の運転技師は218名と伺っています。稼働状況を調査しましたところ、運行日数は188日、1日当たりの走行距離は97キロメートルで、予想以上に少なく、各般に改革が求められている中でこのまま放置することは世論が許してくれないと思うのであります。
現業職員の任用がえによる配置転換やタクシー、運輸会社など民間委託への移行など、早急に実施すべきと考えます。
また、近距離への移動は自転車の活用を一層推進していただき、庁用自動車の保有配置を大幅に削減すべきと考えます。ご所見を伺います。
関連して、公用車の更新基準を調査いたしましたところ、経過年数と走行距離で決められており、経過年数7年で10万キロ、8年で8万キロ、9年の場合は6万キロとなっているようです。この不景気の中、一般の家庭では10年や10万キロは当たり前で、これでは県民の理解は得られません。早急に更新基準を延ばすべきと考えます。回答を求めます。
【 答 弁 】
(総務部長 井上 良司)
運転業務の民間委託、公用車の削減についてでございます。
これまでも効率的運行確保の観点から土木事務所公用車を集中管理化するとともに、本庁の集中管理車や地方機関の車両数の見直しに取り組んでまいりました。
公用車につきましては、配置車両数や稼働状況等に対して県民から厳しい意見が寄せられていることは議員ご指摘のとおりでございますので、今後、これまで以上に効率的な行政運営を実現するため、運転業務のあり方を検討してまいりたいと考えております。
次に、公用車の更新基準についてでございます。
この更新基準は、車両の適正な管理と安全運行の確保を図る観点から設けているものであります。実際の更新に当たりましては、使用の実態や車両の状況などを勘案しながら行っておりまして、平成14年度の車両更新時の平均経過年数及び走行距離の実績は、8・6年、約10万1千キロメートルとなっております。
今回の行財政改革の見直しの中では既存の事務事業をゼロベースで見直すことにいたしておりますので、その中で検討してまいりたいと考えておるところでございます。
(5)行革に取り組む職員並びに職員組合の姿勢について
大分県には行革を推進する運動として、全庁職員による一所属一改善運動があります。これまでの提案件数を調査してみますと、平成10年253件、平成11年188件、平成12年164件、平成13年163件、平成14年134件であります。率直に申し上げ、余りにも少なく、寂しく、お世辞にも行革を全庁職員挙げて取り組んでいるとは言えず、かけ声だけで、行財政改革に取り組もうとする意識はまだ県庁職員の末端まで徹底していないと思うのであります。
重要なことは、行政にかかわる職員1人1人がみずからの手で改革しようとする強い意思と県民への奉仕者であるという認識を持ってそれぞれの業務の見直しに努め、明確な目標を持って仕事に取り組んでいただくことであります。
自治体に働く職員が加入しております職員組合の存在抜きで行革は進められませんので、この点について若干触れてみたいと思います。
職員組合は、行革を人員整理や労働強化という組合攻撃ととらえ、行革のリストラ姿勢に常に敵対し、民間に比べれば十分過ぎる既得権を手離すまいと抵抗してきました。行政の身内に行革に反対する勢力が堂々と幅をきかせていたのでは、行革は遅々として進みません。人員削減も民間委託も認めないなどという一方的で身勝手な主張は、もう通用しないと思うのであります。何よりも世論が許さないと思うのであります。
行革を進めるとき、組合との取り決めがあって前に進まないという愚痴にも似た声をよく耳にします。時代が目まぐるしく大きく変革をしているとき、組合員の価値観も多様化し、複雑化しており、制度の見直しや改革の実行など、発想の転換も必要ではないかと思うのであります。
民間は生き残りをかけて、労使協調路線をともに推進していますが、大分県も労使協調を図り、自治体間の競争に負けないよう頑張ってほしいし、協調ぶりを県民にお示しいただきたいと思うのであります。大分県の行く末を思って、大局的判断に基づく行革への協力を期待してやみません。行政改革推進のため、職員総参加の体制づくりと意識改革に大きな期待を寄せているのであります。この点についてのご所見を伺います。
【 答 弁 】
(大分県知事 広瀬 勝貞)
私は、知事就任以来、県民中心に、県民1人1人の自由な発想や活動を支援し、外の風を持ち込むという3つの視点に立って全職員が一丸となって難局を乗り切っていこうと、あらゆる機会をとらえて訴えかけたところでございます。
このたび、プラン策定のための全庁的な組織を立ち上げることとしておりますけれども、改革を推進するためには、まず職員が県民の思いをしっかりと受けとめて、改革に主体的に参画することが何よりも重要でありますので、今後ともより一層、職員の意識改革に努めてまいりたいと思っております。
また、行財政改革を推進するためには、議員ご指摘のとおり、職員組合の理解と協力も必要であります。このため、私は、プランの実施に当たりまして、危機的な県の財政状況を職員組合に十分説明し、問題意識を共有してもらうよう努めてまいりたいと考えております。
県民の皆さんが未来に希望を持てる県政をつくり上げていくためには、行財政改革は避けて通れない課題であります。困難な道のりではあると存じますが、労使ともにこの難局を乗り切るように努めてまいりたいと思っております。
3.大分市との連携について
(1)大分市長との懇談会開催について
中核市である大分市の人口は44万3千人を数え、大分県民の36%が大分市に集中しています。表現を変えますと、大分県の納税者の3分の1強は大分市民であり、県全体の行政サービスの3分の1強を大分市民が受けていることになります。
地方分権が進展する中、今日の地方を取り巻く環境は大変厳しく、苦しい財政事情や少子・高齢化の進展など、さまざまな課題を抱えています。第一線の現場で頑張っている職員から、仕事を進めるとき、相手が身構えて事がスムーズに運ばない、難しいとか、類似施設が多い、もったいない、県と市のまちづくりに一貫性がないなど、よく耳にしてきました。明らかに県と、そして市の対話不足、調整不足を感じるのであります。
納税者の立場に立って、大分市と連携し、それぞれの役割分担を調整しながら、類似施設やむだ、無理を排除し、限られた財源を有効に使い、効率的な行政運営に努めていくことが求められています。
昨年のワールドカップサッカー大会や本年開催されました緑化フェアなど、かつて経験したことのない大きなイベントを大分市の全面的な協力を得て見事に成功させることができました。
今後の県勢発展のためにこの貴重な経験を生かし、大分市との連携を一層深めていかなければならないと思っています。知事が大分市長に呼びかけて、仮称政策懇談会を定例的に持ってみてはいかがでしょうか、ご所見を伺います。
以下、今後についての課題を提起し、大分市との連携の必要性を述べてみたいと思います。
【 答 弁 】
(大分県知事 広瀬 勝貞)
時代が大きく変化をしている今日、私は、県民中心の県政を原点として、現場の動きに学び、行政に外の風を持ち込み、県民の知恵と力を総結集して県政の運営に当たることを基本方針としており、そのためには、県民、地域に密着した市町村との緊密な連携は欠かせないものであります。
とりわけ、県都大分市が有する文化、スポーツ、商業等の都市基盤は、県外への人口流出を防ぎ、大分県の活力を高めていく重要な役割を果たしております。
高速交通体系の整備、行政の広域化が進む中で、大分市の都市機能の充実と県と大分市との連携強化は県勢の振興を図る上で今後さらに重要な課題となってくるものと思います。
そのために、従来より大分市と連携の上、大分駅周辺総合整備事業、スポーツ公園整備事業等を推進し、県都としてふさわしい都市機能を整備するとともに、2002FIFAワールドカップ、緑化フェアなどの大型イベントを協力して開催してきたところであり、今後とも2巡目大分国体の開催等、大分市と協調して取り組まなければならないプロジェクトにつきましてはさらなる連携強化を図ってまいる所存であります。
また、国、地方とも厳しい財政状況の中、市町村合併を見据え、地方分権時代にふさわしい大分県をつくっていくためには、行財政改革は避けて通れない課題です。その際、県と大分市が各種の政策分野で行政の垣根を越えてアイデアを競い合い、役割分担を明確にし、相互が補完し合うことがお互いの行政コストの簡素、効率化に寄与するものと考えております。
大分市との連携については、私自身、大分市長と適宜連絡をとっているところでございますけれども、加えて、常日ごろから双方の職員が十分に議論、調整を行い、各種事業の効率的かつ的確な遂行に努めることが必要でありますので、そうした形で県と大分市の緊密な連携関係が醸成されるように努めてまいりたいと考えております。
(2)新県立美術館建設構想の方向転換について
昭和52年9月に開館した県立芸術会館は、美術館と文化ホールの複合施設として、26年間、大分県の文化創造の重要な拠点として大きな役割を果たしてきました。開館当初から、複合施設のため、常設展示室がないこと、収蔵庫が狭隘なこと、ゆとりのスペースが少ないことなど問題点が指摘されてきました。
平成元年に豊の国文化創造県民会議から新県立美術館構想が打ち出されて以来、大分県美術協会、大分県芸術文化振興会議から平松知事に再三、陳情、要望が出され、平松知事が要望の趣旨を踏まえ、県立芸術会館を県立美術館として拡充について検討する旨回答されています。
21世紀は文化の時代と言われ、人々がこれまでにも増して心のゆとり、安らぎ、豊かさを求めて、芸術文化活動が一層活発に展開されてくるものと思われます。新県立美術館構想が打ち出されて以来、今日まで15年の歳月が流れ、加えて県立芸術会館は老朽化が一段と進んでおり、建てかえの時期が来ていますが、国、県ともに財政は危機的状況を迎えており、県民が芸術や文化に抱いている夢や希望にこたえられない苦しい、厳しい現実に直面 しています。
文化の薫り高い美術館の建設構想を行革の名のもとに簡単に方向転換することにはかなりの抵抗がありますが、構想を打ち出して早くも15年の歳月が流れておりますことから、県民に現状と展望について説明する責任があると思うのであります。
一方、大分市美術館は、広大な敷地に常設展示スペースを十分とった新時代にふさわしい施設設備の整ったものであります。しかしながら、所蔵品は1,300点ほどと少なく、収集に努力はされていますが、まだまだ量的に不足していますので、企画展に力を入れています。一方、県は、対照的に4,000点ほど所蔵していますが、展示スペースが狭い関係から県民に紹介の機会が少なく、収蔵庫に保管しています。また、福田平八郎画伯、高山辰雄画伯、豊後南画などは県と市で競って収集してきたいきさつがあり、それぞれ別個に所蔵しています。
大分市との連携により、当分の間、建設構想を凍結し、大分市美術館を県も活用させてもらうことにしたらいかがでしょうか。県と市が連携すれば、例えば高山辰雄画伯や豊後南画のそれぞれの所蔵品をまとめて市立美術館で企画展示することができます。価値ある作品の鑑賞機会が充実することはもちろん、まさに県民の美術館として位置づけられてくるのではと思うのであります。見解を求めます。
【 答 弁 】
(教育長 深田 秀生)
美術館建設構想と大分市美術館との連携についてお答えいたします。
芸術会館では、年間にわたり平常展と巡回展で田能村竹田や高山辰雄などのすぐれた収蔵作品を紹介し、また、ことし12月開催予定の古代エジプト展のように県民の要望にこたえた魅力ある企画展も計画しております。
大分市美術館との連携につきましては、同美術館の高山辰雄展に芸術会館の所蔵品を貸し出し、また、芸術会館の生野祥雲斎展では作品を借り受けるなど、所蔵品の有効活用に努めています。
議員ご提案の大分市美術館での共同企画展の開催などにつきましては、県内各地の美術館との新たな連携策を含めて検討を進め、県民の鑑賞機会の拡充に努めてまいりたいと考えております。
なお、芸術会館の将来のあり方につきましては、これまで検討を重ねてまいりましたが、厳しい財政状況の中で結論には至っていない状況にございます。
大分県にとりまして芸術文化の振興は重要な課題と考えておりますので、県教育委員会といたしましては引き続き検討してまいりたいと考えております。
(3)県営スポーツ施設の大分市への移管について
県営スポーツ施設、大洲総合運動公園、総合体育館、荷揚町体育館、春日浦野球場、駄原庭球場についてであります。
平成14年第4回定例会で大分市に積極的に管理を移管してはと提言し、「検討してみたい」との答弁をいただきましたが、新しい時代を迎えましたので、再度お尋ねをいたします。
このときも申し上げましたが、県が大分スポーツ公園を2巡目国体のメーン会場として整備しており、完成すればほとんどの施設が競合しており、旧施設は県民スポーツ施設というより、大分市民のスポーツ施設といった色合いが強くなり、県営としての存在価値が薄れてきます。また、市民に密着している大分市が管理すれば、市民にとってより細やかなサービスが提供でき、使いやすいものとなるでしょう。
特に荷揚町体育館、春日浦野球場は、駐車場などから今の時代に合わない使いにくいものとなっており、市民にとってどうすることがベストなのか、根本的に検討する必要があると思うのであります。行政改革の立場からも早急に大分市と検討に入っていただきたいのであります。再度伺います。
【 答 弁 】
(土木建築部長 井上 芳明)
県営スポーツ施設の大分市移管についてお答えいたします。
大洲運動公園など既存の県営スポーツ施設は、これまで本県スポーツ振興の中核施設として広く県民に活用されてきました。
大分スポーツ公園は、全国レベルの大会も開催可能な施設と位置づけており、現在、2期計画の検討を行っております。
県と大分市のスポーツ施設でどのように役割分担するかにつきましては、大分スポーツ公園の2期計画における整備内容やそれぞれの施設の設置目的等を勘案しながら、大分市への移管、学校施設としての利用、民間への売却などを視野に入れ、教育委員会も含め、県と市で総合的な検討を進めてまいります。
(4)バリアフリーの街づくりについて
次は、大分国際車いすマラソンについてであります。
本大会は、世界で初めて車いす単独マラソンの国際大会としてスタートして以来、本年で23回目を迎え、名実ともに世界最大の車いすマラソン大会となりました。
過酷なスポーツに挑戦する選手の一生懸命なレースぶりは、障害を持つ人にあすへの大きな希望と勇気を与えるだけでなく、社会全体に対しても深い感銘を呼び起こしています。
このイベントの意義を深めるため、大分市と提携して世界に誇れる障害者に優しいまちづくりを強力に推進していただきたいのであります。道路、歩道の段差解消、音響信号機の設置、建物のスロープや身障者用トイレの設置、大分空港、ホーバー基地、駅などすべてにわたりハード、ソフト両面から一層の充実を図ってほしい。国も平成14年度からバリアフリー関連予算が盛り込まれ、だれもが安心して生活できるまちづくりが一層加速されてくると思います。
大分が世界のどこよりも障害者や高齢者に優しく配慮した、障害者や高齢者が住みやすく生活しやすい、そして訪れやすい町、どこよりもきれいな美しい町が実現すれば、交流人口がふえ、観光資源としても輝いてくると思います。 大分市と連携のもと、長期的な視野に立ってグランドデザインを示し、優しさあふれるまちづくりを推進していただきたいと思います。見解を求めます。
【 答 弁 】
(福祉保健部長 池邉 廣司)
優しさあふれるまちづくりについてお答えいたします。
県では、高齢者、障害者を含むすべての県民が自由に行動し、あらゆる活動に参加することができる社会の実現を目指して、平成7年に「大分県福祉のまちづくり条例」を制定し、ソフト、ハード両面にわたりバリアフリー化を推進してまいりました。
本年度は、JR由布院駅のスロープ設置やリフトつきタクシー導入に対する助成、民間のまちづくり優良事例の顕彰などのほか、公共的施設などのバリアフリー化の状況を調査し、県のホームページに福祉のまちづくりマップとして掲載することを予定しております。また、この調査を参考に今後の環境整備についても検討してまいりたいと考えております。
大分市では、本年度、JR大分駅を中心とする周辺一キロメートルを重点整備地区とする交通バリアフリー基本構想を策定すると聞いておりますので、大分市とともに優しい福祉のまちづくりについて協議してまいりたいと考えております。
(5)大分市文化会館建替えに関連して
大分市は、大分市総合計画において、大分文化会館の老朽化に伴い、市民文化センターを建設することになっています。一方、県は、県民文化の創造のための拠点としてOASISひろば21の中に総合文化センターを有しています。市民文化センターは、いわば類似施設であります。県、市が連携して建設についてよく吟味され、将来に禍根が残らないようにしてもらいたいのであります。
また、文化会館現在地は、ご案内のとおり府内城址であり、旧県庁舎跡地であります。県としても関心のあるところであります。今後、県、市協調の中で話し合いを持ってはと思うのであります。ご所見を伺います。
【 答 弁 】
(企画文化部長 溝畑 宏)
大分市文化会館建てかえ計画についてお答えいたします。
文化の振興を図る上で地域の特性やニーズに応じた文化施設を整備することは、芸術文化の鑑賞や発表等、県民のさまざまな文化活動の機会の充実に大いに寄与するものであります。
しかしながら、地方を取り巻く厳しい財政状況の中で文化施設を効率的に整備するためには、施設間の役割分担の明確化、ネットワークの強化が重要となります。
ご指摘のあった大分市文化会館建てかえ計画に伴い、県立総合文化センターとの役割分担、ネットワーク化を図ることは効率性の観点から極めて有意義であり、積極的に協議してまいりたいと考えております。
【 再 質 問 】
総体的に答弁が、検討する、計画を練ってみると、こういう答弁が比較的多ございまして、率直に申し上げて突っ込みが足らないと思いました。
知事があれほど行革をやらなければいけないという思いを持っておられるわけですから、もう少し前向きな答弁を期待しておったわけですけども、何となく物足りなさを感じております。
2、3申し上げてみたいと思います。
その前に、横道にそれますが、一昨日、自民党の代表質問に対し、知事の答弁の中で、平成19年、再建団体に陥る危険性があると伺いました。私が平成14年の第1回定例会で当時の平松知事に中期的な見通しはどうなのかとただしましたときに、知事の答弁では、平成19年まではどうにかいけるんだと、こんな答弁だったわけでありますので、広瀬知事のお話を伺いまして、正直びっくりしました。
この点につきましては、私が今質問してどうのこうのということは差し控えさせていただきますが、知事が明確にされたことを高く評価していかなければいけないと思うわけでありまして、厳しい現実を知事みずからが県民に対して説明したことについて高く評価していきたい。
今県が大変な状況にあるということを知事と一心同体になって仕事を取り組んでおられる職員1人1人がしっかりと認識を持ってほしい。同時に、我々議員も認識を共有していく、こんな中で県政を進めていく、このことが行革のスタートにつながると思ったのであります。
そのような観点に立って2、3申し上げてみたいと思います。1つは、定数問題でありますが、いろんな見方はあると思います。私が申し上げたいことは、少なくとも県の職場の中をしょっちゅう巡回をしていただいて、暇なところや、財政とか、土木建築部、技術職や現業を持ったところは非常に忙しい所であります。農政部もしかりであります。
忙しいところでは、残業をこれだけやって体がもつのかなと心配するほどでありますが、要員の手だてができてないという現実があります。また一方では、その逆の現象もあるわけでありまして、そういうものを常に見ていただいて、定数は労働組合との取り決め事項とは言いながらも、現実に合った形で柔軟に対応していく必要があると思うのであります。
今どこが暇だ、どこが忙しいと、常々把握していただいて、組合に提言していただき、協力をしてもらう。そして、忙しいところに人員を投入するなど、弾力的に対応を考えてほしい。特にその点を強くお願いをしておきたいと思っております。答弁は要りません。
また、臨時が900何人もおるわけでありますので、先ほども言いましたように定数外ということでありますので、何となく隠れみのになっておるような感じがしてならないわけであります。雇用を作っている点は評価しますが、税金を効率的に使っていくという面からは鋭いメスを入れてほしい。キッチリしてほしい。忙しいときには手だてする。仕事が普通に戻れば普通の状態に戻し、定数は硬直的に考えるのではなく弾力的に運用していただくよう強くお願いをしておきたいと思っています。
それからもう1つ、公用車のことでありますが、検討するということ、それから今回の議会答弁では、平均8・6年使って、10万を超しておるとの説明がありました。組合との協定はどうなっておるのか、形骸化しているのではないかと感じました。
私が申し上げたいことは、車の走行距離とか、あるいは車の更新に何で組合と協定を結ばんといかんのかと。それは運転手の立場であれば、職場の安全を確保するためと言いたいかもしれませんけども、果たして組合協定になじむのかなと、こういう思いを強く持っておるわけであります。
車を整備する人が常時配置され、車をいつも見ておるわけですから、調子が悪くなったら、たとえ年数が来てなくてもかえていく、よければ年数をオーバーしていても使っていくと、これが普通だと思うわけであります。
こういうものも1つ1つ、協約の中身もいろんな面で見直さんといかん、こんな時代が来ておると思います。私自身も、情報公開を求めて、可能であれば、組合との間でどうゆうものが協定されているのか、1つ1つ関心持って勉強してみたいと思っております。
公用車の更新基準がありながら、基準をオーバーしているものがあると言う話がありましたので、協定がなんとなく形骸化しているのでは、機能していないのではないかと思っております。
はっきり申し上げると、組合との協定に公用車の更新基準はなじまないと思うのであります。いい例があります。去年、教育委員会がいろんなものを改革、英断を振るったわけでありますけども、ぜひ参考にしていただきたいと思っております。
次に、加点主義人事のことも、やむを得ない側面もあると思いますが・・・これからも積極的に提言をしていきたいと思います。
それから、美術館構想でありますが、教育長のお話を伺い、経過の中ではよくわかるんですけども、少なくとも建てかえましょうという構想が出て15年も経過していますので、検討しておるけども結論が出ていないでは、答弁になっていないと思います。
私が言いたい事は、15年もたっており、今の実情から美術館の建設は厳しいということをはっきりと言うべきじゃないですか、そういう説明責任があるんじゃないですかと申し上げたわけでありまして、結論が出ていないで果たしてそれでいいのかとこういう事であります。
はっきり申し上げますと、美術館を建てるには、100億程の金が要ると思うわけでありまして、そんなものに、今の県の財政状態から見て、とても対応できないと思うわけでありまして、大分市との連携とか市町村との連携構想もどんどん進めていかなければいけませんけども、一方では、美術館建設の構想をどうするのかということを明確に、説明責任が県にあるんじゃないかと思いますので、教育長、申しわけないが、もう1回答弁をお願いいたします。 以上でございます。
【 再質問答弁 】
(教育長 深田 秀生)
美術館構想の経過でございますけども、議員ご指摘のとおりに、平成元年に豊の国文化創造県民会議から現在の芸術会館を西洋美術館として整備、活用していただきたいという、そういう答申がなされておりまして、以来、県の教育委員会といたしましては、内部でもって検討委員会を設置いたしてまいってきたわけでございます。
美術館の建設につきまして、この答申のとおりにその場所で改築する場合とか、それからほかの場所に変えるとか、いろんなケースを想定いたしたわけでございますけども、先ほど答弁申しましたように財政状況から結論には至ってないと、そういう状況でございます。
今後といたしましては、やはり議員がおっしゃられました県内各地の他の美術館との共同開催を含めまして、現在の美術館をどういたすか、十分に検討を重ねてまいる必要があると、このように考えております。