平成15年 第4回定例会 一般質問
 

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1.はじめに
 10月5日付朝刊の「キヤノン 大分市に進出」という大きな活字が目に飛び込んできました。日本を代表する、世界に冠たる企業、キヤノン株式会社が大分市の岡団地に工場を建設するというビッグニュースに、大変な驚きと、言いようのないうれしさがこみ上げてきました。
 私たち県民の想像をはるかに超える、とてつもない大きな人脈をお持ちの広瀬知事にしかできないトップセールスが功を奏し、キヤノン誘致につながったものと確信し、心から感謝と御礼を申し上げます。
 6カ月前、あの厳しい選挙で広瀬知事を選んだ喜びと、私たちの選択は間違いでなかったことを県民一人ひとりが実感し、喜んでいることと思います。

 新聞報道によりますと、当工場はデジカメを生産し、世界制覇を目指す拠点工場と伺っています。デジカメは、長期不況から脱出する牽引役として期待されているデジタル家電のエースであり、夢多き商品であります。従業員は2006年には1,500名が予定されており、地元を中心に県南までその波及効果が期待されています。
 当面の工場建設から完成後の経済活動がよりスムースに運ぶように、人、物の動きにも一層関心を持ち、地元議員として精いっぱい協力していかなければと考えております。

 また、大分市の東部地区にとりましては、キヤノンの進出という新しい展開が出てきたことから、夢であった大野川新橋が現実味を帯びてきましたし、大野川大橋の無料化の検討や道路の整備等、大分市と連携の上、格段のご配慮を賜りますようお願い申し上げておきます。本当にありがとうございました。

【 答 弁 】 (県知事 広瀬 勝貞)

 キヤノンの大分進出につきまして、身に余るお言葉をちょうだいいたしました。しかしながら、キヤノンの大分進出は、大分県が人材も育ってきた、そして、産業集積も随分できてきた、さらには、まだまだ不十分ではございますけれども、社会資本、社会インフラの整備も整ってきたというような総合的な力のおかげでやってきたんだろうというふうに思っております。むしろ、ここまで大分県をつくり上げていただいた皆さん方のご尽力のおかげだと思っております。

 キヤノンは、ご承知のとおり、先端産業として、今世界で大変厳しい競争、激しい競争を展開しているわけでございます。1日も早く操業が開始できるということが先端産業にとっては非常に大事なことでございます。そんな意味で、せっかく大分進出が決まりましたから、これからは、この計画どおりの操業開始に向けて、できるだけの協力をしていく、また、事業上の支援等もやっていかなければならないというふうに考えております。この点につきましても、ひとつご理解を賜りたいと存じます。

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2.日本の歴史教育の現状についての感想と所見
 今、日本は危機的状況にあります。外交では、イラク問題、北朝鮮による核開発や拉致問題など難題を数多く抱え、経済では、10年以上にわたり不況に苦しんでおります。財政赤字や不良債権は増大し、失業率も高く、国家財政は極めて厳しい状況にあります。

 社会は、自由競争という市場原理のもと、弱肉強食のちまたへとひた走りし、容赦ないリストラや貧富の差がますます拡大するなど、不安定で安らぎのないものとなっています。
 世界一と言われた治安のよさも失われてしまいました。正業につかず、勝手気ままに生きる若者が増加し、恐るべき援助交際や少年非行に加え、金銭に絡む不正が政、官、財、民に蔓延するなど、日本人の道徳も地に落ちたと言わざるを得ません。
 何もかもうまくいかなくなっており、政治家、官僚だけでなく、財界人の判断力や学者の見識も驚くほど落ち、先生や親もかつてはあった教育者としての力量を失いつつあります。地域社会は閉塞感いっぱいで、まさに国難のときであります。

 教育に目を転じますと、経済と同様に、改革という改革が裏目に出ています。10年ほど前からゆとり教育路線が本格化してから生徒の学力は着実に低下し続け、ゆとり教育が解決を目指した落ちこぼれ、いじめ、不登校、学級崩壊など、依然として憂慮すべき状況にあります。
 我が国の直面する危機的な状況は、手が痛い、足が痛いというような局所的なものではなく、いわば全身症状であり、すなわち日本という国がひどく劣化したことだと言われています。
 国家の体質は、当たり前のことですけども、市民一人ひとりの体質の集積であります。一人ひとりの体質は、教育により形づくられているということであります。この国家的危機の本質は、誤った教育にあると私は思っています。教育を立て直すこと以外に、日本を立て直すことは無理であると言わざるを得ません。

 そこで、学校教育において教材として重要な役割を果たしている教科書についてお伺いします。
 現在の教育現場は、学級崩壊、不登校、校内暴力と問題が山積しています。今日、少年による痛ましい事件が多発しており、教育のあり方、教科書のあり方がさまざまな観点から議論されています。
 現在、教科書会社は8社ありますが、以前からある7社の歴史教科書は、どの教科書も日本の国を悪者扱いにし、子供に日本の歴史に対して誇りを持つことをさせない偏向した内容になっています。

 一例ですけども、7社を代表する東京書籍の教科書について、明治期の日露戦争の記述を検証してみたいと思います。
 東京書籍の教科書には、日露戦争の主役とも言うべき小村寿太郎や東郷平八郎などの指導者の名前は全く記さずに、開戦に反対した幸徳秋水や内村鑑三が登場しています。戦争は悪であり、悪を行った政治家や軍人の名前や功績など学ぶに値しないという大前提があるように思われてなりません。
 また、日露戦争の意義について、「アジアの諸国に刺激を与え、日本に倣った近代化や民族独立の動きが高まった」と触れてはいますが、すぐに「国民には日本が列強の一員となったという大国意識が生まれ、アジアに対する優越感が強まってきた」と、その意義を打ち消してしまい、「戦争の犠牲の大きさに比べて日本の得た権益が少なかったとして、国民は激しく政府を攻撃し、暴動が起きた」と記しています。
 この教科書が日露戦争を一貫して否定的にとらえていることはだれの目にも明らかであります。一番大切なことが欠落していると思います。
 当時、ロシアは世界最大の陸軍国であり、朝鮮半島への南下は日本の政治家にとって何としても食いとめねばならない安全保障の命題であったという背景が何も記されておりません。
 この教科書で学ぶ子供たちは、日露戦争が日本の生き残りをかけた壮大な国民戦争であり、日本はこれに勝利し、自国の安全保障を確立したという国民的常識を学校では学べず、共有できないということであります。

 実際に、ある学校で書かれた児童の作文によると、「自分が日本人であることが恥ずかしい」とか、「犯罪者の子孫であることが悲しい」というような内容のものがあったとのことであります。このようなことで未来の日本を担う気持ちや自他の生命に対する尊重の念が生まれてくるのでありましょうか、悲観的にならざるを得ません。歴史認識がおかしくなってくると言えます。
 7社の教科書は、余りにも左翼的に偏向し過ぎている、自虐度が強過ぎる、日本の歴史をもっと正しく教える教科書があってもいいんではないかということで、新しい歴史教科書がつくられ、扶桑社という会社が新規参入し、教科書会社は現在8社となったのであります。

 ところが、この扶桑社の教科書を教育現場に入れてはならないと大変な抵抗運動が起こったのであります。ねじ曲げられた教科書に沿ってなされる教育は、先祖や国家を憎悪する子供たちしか生み出せません。そして、社会に対する敵意や秩序に対する反抗心を芽生えさせ、子供たちを反社会的行動に駆り立てるのではないでしょうか。
 教科書は、本来、学習指導要領に基づき、厳正、中立な立場から文部科学省によって検定されるのが建前ですが、その検定機能が後退し、むしろ、特定勢力によって裏検定がなされているとも言われております。

 世界のどこの国でも、その歴史には明と暗が同居しているのであります。世界のどこの国の教科書も、自分の国を悪者扱いにして教育している国はなく、自分の国がいかに誇らしい活動をしてきたか、他の国に対して自分の国がどのようなよい影響を与えたのかを誇りにすべきと教えています。
 日本の歴史教育の現状について、広瀬知事はどのような感想をお持ちなのでしょうか、ご所見を伺います。


【 答 弁 】 (県知事 広瀬 勝貞)
 私といたしましては、歴史教育は、客観的、学問的な研究成果を踏まえながら、小、中、高等学校の各段階におきまして事実を事実として正しく指導し、我が国及び世界の歴史に対する理解を深め、国際社会に主体的に生きる日本人としての自覚と資質を育成することを目指しているというふうに心得ております。

 したがいまして、歴史を教えるに際しましては、我が国の今日よって来るところを広い視野に立って考えさせるとともに、何より我が国の歴史に対する愛情を深めて、国民としての自覚を育てることが大切であるというふうに認識をしております。
 この大分県も多くの歴史上の人物を輩出し、六郷満山文化、あるいは南蛮文化を花開かせるなど、特色のある歴史を展開してまいりました。こうした地域の発展に尽くした先人の業績や地域に残る文化遺産などにつきまして学ばせ、郷土に対する誇りや愛情を育てるということが、ひいては歴史教育のねらいとされている我が国の国土や歴史に対する理解を深めるとともに、愛情を育てていくことになるというふうに考えております。

 21世紀は、いかなる国、地域も、他国や他地域との関係を離れては存在できません。子供たちには、ますます複雑化、多様化する国際社会をたくましく生き、我が国と世界の発展に貢献してほしいと強く願っているところであります。そのためにも、歴史学習を通して自国の理解を深め、日本人としてのアイデンティティーを確立するということが、他国や他地域との協調関係を導いていく上で今後さらに重要になってくるというふうに考えております。

 大分県の発展のためには何よりも人材の育成が肝要でありまして、学校教育はその最も大事な場であります。
 私は、子供たちが自信と誇りを持って他の国々や地域の人々とともに生きていける社会の実現を目指す教育を進めるということで、郷土大分を愛し、日本はもちろん、世界に羽ばたく人材を育てていきたいというふうに考えております。
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3.補助教材について
 去る平成13年10月15日付、教委学第1787号により、当時の石川教育長から各市町村教育長あてに補助教材の適正な取り扱いについて通知がなされています。
 その内容は、学校における補助教材の選定に当たっては、学習指導要領等に適合したものであること、選定に当たっては校長の責任においてこれを採用すること、いやしくも保護者等から批判、疑念等を受けることのないよう留意すること等となっています。

 これに関して、その後の実態調査はどのように実施されたのか。申すまでもなく、補助教材は教育委員会の管理下にあるべきものですが、現状を把握しているのか「夏の友」「冬の友」などにその後全く改善が見られません。どうしてこのような事態になっているのか、伺います。


【 答 弁 】 (教育長 深田 秀生)
 これまでもその取り扱いについて、各市町村教育委員会に対し、年度当初や長期休業前など、年四回、その適正な取り扱いに万全を期すよう指導してまいりました。また、年2回、選定状況等の調査を実施しており、それによりますと、多くの小中学校におきまして校内に選定委員会などの組織が設けられ、2つ以上の教材を比較考量の上、学校長の責任において決定し、当該市町村教育委員会へ事前届出を行うなど、適正な手続がとられております。

 議員ご指摘の補助教材であります「夏の友」「冬の友」につきましては、その内容は学習指導要領に適合しており、議論が分かれるような内容は除かれるなどの改善が図られてきております。
 また、その教材としての選定につきましても、他の補助教材と同様の手続を経て、学校長の判断のもとで決定されております。
 今後とも、補助教材につきましては、教材としての内容の公正確保や選定手続の透明性の向上が図られるよう、引き続き市町村教育委員会を指導してまいりたいと考えております。

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4.教科書選択の仕組みについて
 教科書問題をめぐるこれまでの経緯を振り返ってみたいと思います。
 今使用されている歴史教科書は、昭和57年に検定の段階で「侵略」を「進出」と書きかえさせたという誤報がなされて、近隣諸国から批判され、教科書検定基準に近隣諸国条項が入ったのが発端であります。

 その後、昭和61年の検定に際し、中国や韓国から内政干渉があり、文部省は数次にわたり異例の修正を行いました。平成4年には、時の総理が訪韓の際に植民地支配と慰安婦について謝罪し、翌年、平成5年には慰安婦問題で、事実上、軍の強制連行を認め、平成8年には、文部省が中学校教科書の検定結果を発表するや、歴史教科書全7社7冊に慰安婦の記述が登場しました。その直後から各地の地方議会において中学校歴史教科書から従軍慰安婦の記述の削除を求める請願書が提出され、採択をめぐって世論が盛り上がってきました。

 平成9年には、西尾幹二氏などによる「新しい歴史教科書をつくる会」が結成され、全国的な活動が展開されるようになりました。
 平成11年に東京書籍と教育出版の中学校歴史教科書からは慰安婦表記で「従軍」と「強制」の字句が自主的に削除申請され、文部省がこれを許可いたしました。各地の地方議会では、教科書採択の正常化を求める請願や一般質問などが起こり、国民の関心が高まってきております。

 以上が簡単な経緯であります。 そこで、教科書採択に関連して質問します。
 まず1つ目は、教科書はどのような手続を経て採択されたのか、その仕組みを詳しくお示しください
 2つ目は、現在使用している教科書はどの教科書会社のものですか。中学校社会科、歴史の教科書について明らかにしてください
 3つ目は、中学校社会科、歴史の教科書が採択された理由があるはずですが、それを明らかにしてください。
 4つ目は、教科書の採択と学習指導要領の関係について伺います。

 平成14年度から新しい学習指導要領が施行されています。この新しい学習指導要領で最も注目される改正点は、歴史に対する愛情や愛がつけ加えられたことであります。
 「社会」の目標に「我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を深め」と新たに「愛情」が書き加えられ、さらに、「歴史的分野」の目標にも、現行の「国民としての自覚を育てる」という文言の前に、「我が国の歴史に対する愛情を深め」という文章が書き加えら れました。これは大きな変化と見ることができると思います。
 したがって、教科書の採択に当たって、選定協議会、採択協議会、市町村教育委員会それぞれにおいて新しい学習指導要領に示された目標を踏まえて行わなければならないと考えます。ご所見を伺います。

 あわせて、採択の選考過程で愛情や愛について配慮した具体的な事例があればお示しください。
 5つ目、念のために伺いますが、教科書の調査研究を行う調査員等については教員の中から選任されています。その場合、学習指導要領に反対している団体に推薦を求めているようなことはないと思うが、この点はどうなっているのか、お尋ねをいたします。  6つ目、教科書採択の責任と権限はどこにあるのか、伺います。

 7つ目、教科書採択に関する情報公開について伺います。
 選定協議会、採択協議会、市町村教育委員会それぞれについて、委員数、委員氏名、委員選任の方法、審議の様子、結果等について、すべてを公開しているのか、非公開があるとすればどの部分か、また、その理由もお示しください。

  【 答 弁 】 (教育長 深田 秀生)
教科書の選定手続きについてお答えいたします。 市町村立小中学校におきます採択は、法により、市や郡の区域またはこれらの区域を合わせた地域を教科書採択地区として設定することが義務づけられておりまして、採択地区内では同一の教科書を使用するように規定されております。

 本県では、採択地区といたしまして、現在、教育事務所単位の6地区を設定しております。  採択地区内の市町村教育委員会では、共同して教育長及び保護者で構成する地区採択協議会を設けます。この協議会は、教科書の調査研究をし、選定資料を作成するため、下部組織といたしまして校長及び教頭職等で構成する選定協議会を設置します。  地区採択協議会は、選定協議会作成の資料をもとに選定をすることとなります。さらに、市町村教育委員会は、その選定結果に沿って使用する教科書を採択し、県教育委員会へ報告をします。

 なお、県教育委員会は、保護者を初め一般県民の方に教科書を理解していただくため、教科書採択時期に合わせまして、県内20の会場で国の検定済みの教科書の展示会を開催するほか、学識経験者などから成ります県教科用図書選定審議会を設置して、採択基準及び各教科書の特徴などをまとめた資料を作成いたしまして、教科書の採択を行う市町村教育委員会を指導、助言いたします。

 県立学校の教科書採択につきましては、県教育委員会の指導、助言のもと、各学校において調査研究を行い、校長が選定いたしまして、県教育委員会が採択する仕組みになっております。

 中学校社会科、歴史の教科書及び教科書採択と学習指導要領の関係についてお答えいたします。
 まず、現在使用されております中学校歴史教科書の発行者につきましては、中津、佐伯、竹田の各採択地区は教育出版、別府、大分、日田の各採択地区は東京書籍となっております。
 市町村立小中学校の教科書採択の責任と権限は市町村教育委員会にありますが、公表された採択理由では、「学習指導要領に沿って内容が厳選されており、資料や図表も工夫され、系統性があり、生徒の学習への興味を高めやすい」等となっております。

 教科書採択と学習指導要領との関係については、現在使用されている教科書はいずれも新しい学習指導要領に沿ってつくられていることから、それぞれの地域に最もふさわしいものを地区採択協議会や選定協議会、市町村教育委員会の各段階で判断して採択されているものと考えております。

 教科書の調査研究を行う調査員等についてお答えをいたします。
 教科書の調査研究は、県教科用図書選定審議会における調査員と地区採択協議会における選定協議会委員とが行っております。調査員等は、それぞれ審議会規則や協議会会則に基づいて任命等がなされておりますが、選任に当たっては、それぞれの教科に精通し、現場での経験も豊富な学校長、教頭職等にある者の中から市町村教育委員会教育長に推薦をお願いしているところであります。

 教科書採択の責任と権限についてお答えいたします。
 市町村立小中学校の教科書採択については市町村教育委員会に、県立学校の教科書採択につきましては県教育委員会にあります。
 次に、教科書採択に関する情報公開についてお答えいたします。
 どの範囲まで公表するかは、それぞれの市町村の情報公開条例によるものでありますが、県教育委員会といたしましては、開かれた採択と公正確保の観点から、採択に関する一連の情報を積極的に公開するよう市町村教育委員会を指導、助言してまいりたいと考えております。

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5.拉致問題を学校教育に取り入れることについて
 北朝鮮による日本人拉致事件は、平和の幻想の中で惰眠をむさぼっていた私たち日本人は大きな衝撃を受けました。拉致は、平和時に何の罪もない民間人をいきなり連れ去るという国家犯罪であり、国家に対する主権の侵害であります。国内においては、かつてない人権侵害事案でもあります。

 この問題は国家が解決すべき問題であるとともに、国民一人ひとりが自己の胸にとめ、考え、行動すべきときであります。既に文部科学省も、この問題を学校教育に取り入れる方針を明らかにしています。
 今後、県として、教師の研修や人権教育、小中学校の平和指導に取り入れるべきと考えますが、ご所見を伺います。

【 答 弁 】 (教育長 深田 秀生)
北朝鮮における日本人拉致事件は、人間の尊厳、人権及び基本的自由の重大かつ明白な侵害であると認識しています。
 県教育委員会といたしましては、この問題を人権にかかわる今日的課題ととらえ、学習指導要領に基づき、社会科や総合的な学習の時間などで取り上げるよう市町村教育委員会を指導するとともに、教職員研修にも努めてまいりたいと考えております。


6.少人数学級の導入について  
知事は、7月議会において、我が党の牧野議員の代表質問に対し、「少人数学級を含め、教育環境を整備、充実することが教育行政に課せられた重要な課題であり、教育委員会の検討結果を真摯に受けとめて対応する」と答弁されております。
 また、知事は就任以来、教育に関して、「県や国の将来を担う子供たちをいかに正しく教育していくかが重要な課題である」ともおっしゃっております。私も大いに賛同するところであります。
 さて、11月20日に県教育委員会は、少人数学級導入についての検討結果を知事に報告し、16年度からの実施を要望いたしました。  この報告は、対象学年を小学校1年とし、学級規模については30人学級を適当としており、その場合の教員配置の方法等についても具体的に言及しております。

 私も、いろいろな機会に保護者等から、小学校低学年の児童には先生の目の行き届く落ち着いた雰囲気の中で学校生活を送らせたいという切実な声をよくお聞きしております。
 少人数学級については、既に全国30都道府県で導入されており、去る11月25日には、保護者の全県的組織である大分県PTA連合会から正式に県議会に対し請願がなされ、我が自民党を初め、広瀬県政与党の全会派の代表議員が紹介議員となり、受理いたしました。

 また、今回の教育委員会の検討結果は、現場実態や財政状況を考慮し、工夫を重ねたものであり、財政負担も全国最少額レベルに抑え、1億円を下ると承知いたしております。まさに機は 熟したの感があるのであります。
 行財政改革の真っただ中でありますが、必要なものにはお金を使う選択と集中も大切なことであります。多くの県民が期待する少人数学級の導入について、知事のご英断をお聞かせください。
 クリスマスも間近です。県民に知事からのすばらしいクリスマスプレゼントを期待しております。


  【 答 弁 】 (県知事 広瀬 勝貞)
 先日、11月20日に、県教育委員会の西教育委員長から、少人数学級の導入につきまして、県教育委員会の検討結果のご報告をいただきました。
 この報告では、導入が望ましいとされる学年や学級規模につきまして、小学校1年を対象に30人などの少人数学級として、20人を下限学級としていること、また、当該学級を導入した場合の教員配置の方法等について、既存の教員定数の活用やその後補充として非常勤講師の配置等にも言及しております。

 人材をしっかりと育てて、将来の発展可能性豊かな大分県をつくっていくということは何よりも大きな課題であります。そのためには、教育委員会の報告にありますように教育環境の整備充実を図っていくことが重要であるというふうに考えております。
 ご案内のとおり、ただいまは行財政改革を県政の重要課題として取り組んでおります。行財政改革プランの策定を進めている厳しい時期ではございますけれども、議員ご指摘のように、選択と集中の精神に立って、何とか工夫をいたしまして、今回の教育委員会の報告に沿って、平成16年度から少人数学級を実現してまいりたいというふうに考えているところであります。

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7.中学教師の不祥事に関連して、処分のあり方について  
11月に日田市郡の中学校教師がわいせつ図画販売目的所持で現行犯逮捕され、続いて、文化祭の打ち上げで生徒と飲酒をし、自宅謹慎を命ぜられる事件など、次々に不祥事が発生しまし た。
 教育委員会が綱紀粛正を声高に唱えていますが、相次ぐ不祥事に、あきれて言葉も出ません。学校現場は一体どうなっているのか、いつになったら正常化され、親が信頼する教育環境になるのか、不安が募るばかりであります。

 さて、事件を起こした2人は、音楽と美術の専門教科の担当教師と聞いております。学校には教員の代替がおらず、指導ができず、やむを得ず、他の教科の授業をしたり、自習で対応した と伺っています。
 保護者を初め地元から代替教員を速やかに配置して授業できるようにしてほしいとの要望を出したところ、地元の教育委員会は、本人の処分が確定してない段階では代替教員の手当てはできない旨、回答があったと伺っています。   その後に非常勤講師の代替教師を配置したようでありますが、教師の資質向上が叫ばれている現在、教育委員会がみずからの手ではっきりとけじめをつけ、信頼回復に努めるべきと考えます。

 優先すべきは、職員の処遇や人事ではなく、子供たちの教育であります。生ぬるい体質から脱却し、厳しさを前面に出し、処分を早くして、代替教員の配置等の処理も速やかに行うべきであったと考えます。県教育委員会としての見解を求めます。


【 答 弁 】 (教育長 深田 秀生)
 教職員の不祥事が本年度に入りましても依然として発生しておりますことは、県教育委員会といたしましても、県民の教育に対する信頼を損なう憂慮すべき深刻な事態であると受けとめております。
 教職員の不祥事につきましては、県教育委員会と市町村教育委員会が危機意識を持って一層の協議を重ね、その根絶に向けての方策を見出す必要がありますことから、先日、11月26日に緊急市町村教育委員会教育長会議を開催し、不祥事の根絶対策について、これまで以上の取り組みを確認し、お願いしたところでございます。

 さて、議員お尋ねの教職員の不祥事にかかわります代替教員の配置についてでございますが、基本的には、懲戒処分が確定するまでに生徒の授業に支障が生じないよう、校内での同教科の教員が授業を担当したり、一時的に他の教科に振りかえて授業を行ったりする等の措置がとられております。しかしながら、今回は、音楽、美術といいます特別な教科で、学校に一人のみの配置であることから、教育課程の実施が困難になったとの当該市町村教育委員会からの要望もあり、非違行為が発生して15日経過後の11月25日付をもって非常勤講師を配置したところであります。  今後とも、不祥事の根絶に向けた取り組みの一層の強化を図るとともに、懲戒処分手続を迅速に行い、不祥事に係る学校での授業に支障が生じないよう最大限の努力を行ってまいりたいと考えております。



【 再 質 問 】
 まず、知事に御礼申し上げます。30人学級、ありがとうございました。ぜひよろしくお願い申し上げます。
 時間が限られておりますので、要約して申し上げたいと思うんですが、教育長の答弁の中で今お話がありました件ですけども、補助教材、歴史教科書も問題点は同じライン上にあると、私は思っておるんです。補助教材、特に問題はなかったと、こんな回答でありましたが、実は私、今手元に「夏の友」1999年、それから2002年、2003年と3冊持ってきております。当時の石川教育長が通達を出されたのは2年前であります。ですから、2001年と思いますが、その後に出た2002年、2003年も、あるいは、その前の1999年も、中身が全く変わってないんですよ。

 特に私が問題にしておることは、アメリカとの戦争で日本の広島と長崎に原爆を投下したことについて、簡単に言いますと、原爆を落としたアメリカが大変いい国で、日本の兵隊が日本人を殺したという、こういう表現になっておるわけですね。歴史教科書や補助教材の中でこんな教科書って、世界中探してもないんじゃないかと思うんですよね。アメリカの教科書と勘違いしてしまいます。

 さっき質問の中で、自虐度が多過ぎるとか、偏向しておるとか申し上げたまさにそのものがあるわけですね。
 しかも、教育長には何も問題はなかったという報告がなされています。これは体質的に大きな問題があると思うわけであります。言い過ぎかもしらんけども、改革がこれほど問われておる中で教育界というのは、まだ55年の体制引こずっておるなと、そんな思いが強くするわけであります。ぜひ教育長にお願いしたいわけです、ちょっと気持ちもお聞かせいただきたい。そして、もう1回調査してみてください。今後いろんな場で報告を求めたいと思っておりますので、ぜひ、お気持ちを聞かせていただきたい。それが1つであります。

 それから、申しおくれましたけども、「夏の友」補助教材につきましては、石川教育長が通達を出した経過もあります。実は、文部省から「大分の教材はなってない」と厳重注意されておるわけですよ。そういう中にあって教育委員会がちゃんと動いて、教育長としての指令や通達を出しておるわけです。にもかかわらず、まだ何にも変わってない。このことが私は理解できないのであります。そして、何も問題はないという報告を教育長にしている教育委員会の体質的に、不信を抱くのであります。

 それから、この補助教材について、ここに資料があります。2003年の7月9日付のものでありますけど、石川県は、当時、大分と同じようなタイプを採用しておったわけですけども、こういう問題が出て、教育長から通達が出たら、翌年には243校採用しておったのが3校に減っておるんですよ。石川県なんか、すぐ変わっておるわけです。何で大分は変わらないのかなという感じを強く持っております。お気持ちをちょっとお聞かせください。

 それから、もう1つ、教科書の採択の話でございますけども、答弁がございましたようにシステム的にはきちっと、民主的な運営ができるような形になっておると思っております。私も率直に認めたいと思っております。
 ただ、それぞれの機関がきちっと機能してこそ初めて、民主的に運営されて、いい教科書が選択されるという結果が出てくるわけでありまして、例えば、先ほどもお話がありましたが、選定協議会の中で教育現場の方が一番詳しいと、彼らが言ったことがそのままストレートに認められてしまうと。

 中には、例えば、組合の役員をしておったとか、あるいは、教科のオーソリティーであるとか、偏向した思想を持っておられる方などがおり、彼らが「右」と言ったら、そのまま右になってしまうというようなシステムがあるやにうわさとして聞いておるわけであります。ですから、教科書の選択も、抜本的に選考の仕方、それから、氏名とか、あるいは協議会の内容の問題について、私たちも一つひとつこれから関心を持ってチェックをしていかなければいけないと思っております。

 先ほど答弁の中で、私聞き漏らしたんかもしれませんが、情報公開についての答弁がなかったようにあるんですが、すべて情報公開されれば、どういう審議を、教育委員会がどの程度の時間をかけて、どの程度加わって責任を果たしてこられたのか、一つひとつ明らかになってきます。そういう面では情報公開をすべてしてほしい。現実に情報公開をやっておる県もありますし、公開を強く求めておきたいと思います。この点について教育長にお考えを伺います。

 それから、拉致の問題でありますけども、私は1歩も2歩も前進したご答弁をいただいたなと、こういう理解の仕方をしておりますけども、先ほども私は質問の中でも申し上げまし たように、大変なテロであるわけでありまして、そういうものをほっておく手はないほっておく手はないというのはちょっと表現が適切じゃないですけども、現実から逃避せずに、このような具体的な例を、今大変熱心にやっておられます。平和教育のなんかでもどんどん取り入れてほしい。強く求めておきたいと思っております。

 平和教育の話が出ましたので、ちょっと申し上げますが、実は、名前出していいんですかね、大分市の城東中学の子供が書いた作文にこういうのがあるんですよ。参考までにご紹介 します。「何で平和授業って、こういう戦争に行きたくないシリーズばっかりなんだろう」。これ、中学生が書いているんですよ。「私だって怖いし、行きたくないけど、昔の戦争に出ていって日本のために戦ってくれた人は尊敬している。だから、そういう愛国心を持って今の日本のために生きた人たちのことを教えた方が平和につながるんじゃないだろうか」と。

 子供の作文でありますけども、こういう例もございます。教育のあり方が問われていると思います。2、3、ご答弁をいただきたいと思います。

【 再質問答弁 】(教育長 深田 秀生)
 数点ございましたけども、お答え申し上げます。
 まず1点の補助教材につきましてでございますが、特に「夏の友」「冬の友」につきましては、私どもとしては、13年度以降、市町村教育委員会に対しまして補助教材の適正な取りかえについて指導するとともに、年2回、県教育委員会によります、「夏の友」につきまして内容の調査をしてきてまいっております。その改善が逐次図られてきたものと考えておりますが、今後とも、これら「夏の友」が学習指導要領に適合しているか、児童生徒の発達段階に即したものになっているか等の観点から、より一層慎重に今後とも調査を行ってまいりたいと、このように考えております。

 次に、教科書の選定委員会の委員の件でございますが、この選定協議会委員は、あらかじめ県教育委員会が作成しております選定資料を参考にしながら、選定地区の児童生徒の発達段階や地域の特性を踏まえまして、公正にすべての教科書を調査研究した上で、その意見を採択協議会に報告しております。

 採択は各市町村教育委員会にその権限がございまして、調査研究された報告書をもとに公正に採択されたと考えておりまして、個々、調査委員の恣意的な思考による採択は考えにくいと考えております。
 また、県教育委員会としましては、市町村教育委員会の権限と責任のもとに適正かつ公正に採択をするよう指導してまいりたいと考えているところでございます。

 次に、教科書採択に係る情報公開でございますが、県教育委員会といたしましては、開かれた採択と公正確保の観点から、不採択に関します一連の情報を積極的に、可能な限り公開するよう市町村教育委員会に働きかけてまいりたいと、このように考えているところでございます。

 最後に、拉致につきましては、先ほどお答え申しましたが、今後ともこの問題を各学校で取り上げるよう市町村教育長会議や担当者の会議等々を通じまして働きかけてまいりたいと、このように考えているところでございます。


【 再 質 問 】
 もう答弁は要りませんが、実はこの「夏の友」を随分調べてみたわけですけども、発行しておる会社が大分県学校用品株式会社という会社なんですね。ここの社長が元県教組の副委員長でありますし、県教組の現委員長とか、そういういわゆる県の教組の役員ばっかりが全部席を連ねておる。それから、他に元役員の奥さんが入っておったり、あるいはお父さんが入っていたりということで、まさに県教組一色という状態の会社であります。この会社が編集しておるのがこの「夏の友」「冬の友」であります。

 ですから、その会社だから悪いと申し上げておるんじゃないんです、内容が悪いから困ると、こういうぐあいに申し上げておるわけでありますので、誤解されたら困るんですけども、会社 はそういう会社です。

 こういうような資料を出してください、ああしてくださいと執行部にお願いしたら、最初はわかりませんとか、資料自体も即座に出てこないというような面もありまして、先ほども申し上げましたように、やっぱり古い体質を引こずっておるし、傷をなめ合っておるような体質があるんではなかろうかなと大変危惧をいたしておるところであります。

 これから教育にもさまざまな改革が求められております。深田教育長にはいろんな意味で大きな期待が県民から寄せられていると思っております。 広瀬知事のキーワード「安心・活力・発展」の究極は人づくりであります。今後、大所高所からのご指導をお願い申し上げておきたいと思っております。

 日本の教育のレベルが落ちておるといういわれています、昨年のセンター試験では47都道府県中、45番であります。ずうっと低空飛行が続いています。さまざまなものを引こずっておると思いますのが、私は改革が遅れていることが最大の原因にと思っています。これからも教育に関心をもち、教育の正常化に向けて私も努力してまいりたいと思っております。
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