平成18年度第2回定例会 一般質問
1.はじめて
初めに、キヤノンの御手洗会長が我が国経済を代表する財界総理のいす、日本経済団体連合会会長に就任されました。大分県出身である御手洗さんの会長就任を心から喜び、お祝いを申し上げます。 「世界のキヤノン」を育てられた見事な経営手腕が高く評価され、鉄鋼、自動車など基幹産業の代表が座り続けてきた財界総理のいすに改革主義者が就任されたことは、まことに意義深いことであります。新しい時代に向かって日本の再生をにらんだ画期的なことと、各方面から注目され、大きな期待が寄せられています。
これからの日本の重点課題であります税制の抜本改革や社会保障制度改革など、人口減少時代の中でも力強い成長を遂げる日本経済の実現を目指して、強力なリーダーシップを発揮してくれるものと期待しています。日々多忙をきわめ、ご心労も多いことと存じますが、お元気にご活躍されますようお祈りをいたします。
それでは、通告に従い、質問をいたします。知事初め、担当部局長には、明快な答弁を期待しておきます。
2.変革と競争について
我が自由民主党の小泉総理は、総理大臣に就任後5年間にわたり改革を推進し、日本経済を復活させました。その政治哲学は、「改革なくして成長なし」「官から民へ」であります。今、諸外国の政府や投資家は、小泉政権以降にこの改革路線が継承されるのか否か、注視をしているようであります。
さて、最近の国政では、民主党を初め野党は、格差社会と大合唱し、格差ゼロ社会を目指すとしています。これは、能力や才能、努力によって生まれる格差を認めない「結果の平等社会」を意図するものであります。明らかに自由主義、資本主義に反するものであります。
ようやく日本でも10年おくれで情報改革の波が押し寄せようとしていますが、このような大転換期には、時代の波にいち早く乗れる人とそうでない人との格差が生じます。その格差を恐れて、新しい時代の到来を拒否し、旧来の社会のまま格差縮小を目指すのであれば、当面は痛みは伴わないはずであります。しかしながら、大切なことは、国際社会の中で、日本全体が負け組になり、次の世代に負の遺産を残すことになりはしないかということを考えなければなりません。日本は、今、その瀬戸際に立っていると考えられるのであります。
中国のケ小平氏は、「先に豊かになれる者から豊かになれ」と改革に先鞭をつけましたが、我が国も悪平等主義に陥らないように、高い経済成長率を実現する中で格差を是正していくべきであります。
1990年代の失われた10年、デフレ時代からの脱却を果たした今、成長の中で雇用格差、企業格差、地域間格差などの諸課題を解決していくべきであると考えます。結果の平等ではなく、機会の平等、すなわち、可能性の平等をすべての国民が共有し、競争に敗れた者には敗者復活の機会を用意し、さらに社会全体のセーフティーネットを整備することこそ、政治の仕事ではないかと考えるのであります。
話は変わりますが、御手洗経団連会長のスローガンは「イノベート日本」であります。その意味は、国民が豊かに暮らすためには国際競争で負けられない。イノベーション、革新が企業を飛躍させるように、経済や社会の変革が日本の競争力を高めるということであります。私は、御手洗会長の理念に大きな共感を覚えます。
このような変革と競争こそが、経済、社会制度を改革し、少子・高齢化時代の日本を活性化させるのではないかと考えますが、広瀬知事のご所見を伺うものであります。
【 答 弁 】 大分県知事 広瀬 勝貞
我が国は、いわゆる「失われた10年」の後、官民挙げての不良債権処理や、あるいは厳しい事業再編、構造改革を行ってまいりました。国民は、この間、痛みを伴う改革を支持し、その結果、現在、日本経済は危機を脱しまして、景気回復軌道に乗ろうとしているところであります。
私ども地方におきましても、国から地方へという流れが加速しまして、先を見据えて改革を実行した者のみが生き残る本格的な地域間競争の時代の中にあります。
私が知事就任当初にまず直面したのは、数年後には破綻に陥るという本県財政の危機的状況でありまして、県民の皆さんの夢を実現するためには、何よりも確固たる行財政基盤の確立が必要と考えまして、選択と集中ということをベースに行財政改革に取り組んでまいりました。 いまだ道半ばですけれども、痛みを伴う改革にもかかわらず、議員各位を初め、県民の皆さんのご協力とご理解をいただく中で、これまで目標以上に成果を上げることができたわけであります。
また、地域間競争に勝ち抜くために、本県の経済的な基盤を整える必要がありまして、企業誘致に力を入れてまいりました。
誘致に当たりましては、一部に、地域的なバランスを欠いているのではないか、あるいは、今ある県内の企業に厳しい競争をもたらすのではないかといった議論もありましたけれども、これもやはり、チャンスを逃さずに的確に対応することによって、大分キヤノン大分事業所やダイハツ九州、あるいはこれに関連する企業の立地が進んできたわけでございます。
さらに、教育改革につきましても、いろんな議論がありましたけれども、一人ひとりが切磋琢磨し、持てる能力や個性を最大限に伸ばして、グローバルな社会で自己実現できる人材として育ってもらうために、30人学級の導入や学力テストの実施、高等学校の再編、あるいは中高一貫教育校の設置などにも取り組んできたところであります。
変革を恐れず、改革を断行して、競争に打ち勝つ基盤を整えて、時代の展望を切り開いていかなければならないと思っております。
私も議員同様、御手洗日本経団連会長の言う「イノベート日本」には共感を覚えております。これからも日本が国際競争力を高めて持続的に発展していくためには、不断に制度を見直して、必要な改革を続けることが極めて重要だと認識しております。
ご指摘の変革と競争を我が国の活性化につなげていくためには、1つには、何よりも個人や地域が多様な価値観を生かしてチャレンジできる平等の機会が与えられるという「機会の平等」であります。それを保障するとともに、2つ目には、規制を緩和して、自由で挑戦しやすい環境をつくること、そして3つには、知恵を出して、汗を流した者が正当に評価され、報われることが重要だと思っております。
また、忘れてならない大切なことは、競争はいいけれども、ルールを守り、フェアな競争をしていくこと、何度でもチャレンジできる制度を整えること、そして、安心できる社会的なセーフティーネットを整えることだと思います。
こういった社会システムをつくり上げることによりまして、少子・高齢化時代の我が国でも、引き続き活力を維持し、元気いっぱいにやっていける基盤をつくっていかなければならないというふうに考えます。
3.地方銀行への今後の支援と見解について
次に、大型連休前の4月28日、県内2位の地銀、豊和銀行が不良債権の追加処理で自己資本比率が2.17%となり、国内基準4%を大幅に下回ったとして、金融庁から早期是正措置を受けたと報道されました。ペイオフ完全解禁後、全国の金融機関では初めてのことで、全国報道されました。 それによりますと、豊和銀行は、経営の改善に当たり、資本増強策として、
1、西日本シティ銀行から30億円の出資を受ける
2、地元経済界や取引先に第三者割り当て増資を得る
3、金融機能強化法による国への出資要請を行う
また、経営合理化策として、経営陣の刷新、店舗の統廃合、人件費の削減などを実施するとのことであります。
広瀬知事は、この事態を受けて、間髪を入れず100億円の預金積み増しをいち早く発表し、県の支援を内外に明らかにされました。このことはまことに時宜を得た措置であり、高く評価するところであります。
そこで質問ですが、県の100億円の支援は信用不安をぬぐい去るのに大きな役割を果たしたと判断しますが、今後の支援についてのお考えをお聞かせください。
次に、「豊和銀行は、他行が融資しない企業とも取引し、支えてきた」、「地域密着を掲げ、「資金が足りないので助けてほしい」と頼むと融資し、生き延びさせてくれた恩義を感じている」など、よく耳にいたします。西日本シティ銀行の資本参加や経営陣が刷新されることから、貸し渋りや貸付金の回収を強力に進めるのではないかなど、地場中小企業を中心に心配の声も上がっています。この点についての県としての見解と、今後どのように対応していかれるのか、お聞かせください。
3点目は、キヤノン、ダイハツ、新日鐵など大企業の業績が好調で、大分県の経済は上向き傾向にあり、内閣府が3月に発表した実質経済成長率はプラス5.1%で、都道府県別では全国1位であります。景気回復を示す指標があるにもかかわらず、地場の中小企業の業況改善は進んでいません。地銀を取り巻く環境は厳しく、今後も不良債権処理は続くと言われています。 そこで、地銀の不良債権処理の見込みについて伺います。
また、このような地場中小企業についてどのようにお考えなのか、見解と対策を伺います。
【 答 弁 】商工労働部長 角野 然生
豊和銀行は、県内預金シェア約12%、貸出金シェア約14%を占めており、特に県内中小企業向け融資については大きな実績を持つなど、県民生活の安定向上や地元中小企業の発展に大きく貢献し、地域にとって不可欠な存在と言えます。
こうしたことから、県としては、さきの知事談話で同行に対して最大限のサポートをすると発表し、さらに風評被害などの信用不安をぬぐい去るため、先月、緊急的な措置として100億円の預金積み増しを行ったところであります。
同行の今後の課題は、経営改善計画に基づき、合理化を含めた経営健全化をすること、そして第三者割り当て増資や公的資金新法の適用申請など資本回復に向けた徹底した努力をすることの2つであります。
県としても、今後実施を予定している資本増強策について、同行から支援の要請があった場合は、側面的に支援していきたいと考えております。
次に、豊和銀行による貸し渋りの懸念と対応についてですが、西日本シティ銀行は、今回、経営参加権のない優先株の引き受けによる出資を行い、経営統合ではなく、営業面を中心とした業務提携を検討していると聞いております。
一方、豊和銀行は、資本増強により財務基盤を強化し、今後とも地元の中小企業に円滑かつ安定的な資金供給を行っていくとし、貸し渋りはしないとの方針を示しております。
このようなことから、今のところ地域中小企業者への影響は生じておりませんが、県としても、同行に対し、必要に応じ、県内の中小企業に対する円滑な資金供給について要請するとともに、今後の状況の推移を注意深く見守ってまいりたいと思います。
3点目の地銀の不良債権処理の見込みについてでありますが、地域銀行の不良債権比率は、平成13年度末の8.0%から17年度末には4.5%に減少しております。
地域銀行の不良債権処理のスピードは主要行に比べると遅くなっておりますが、この点について金融庁は、地域銀行は取引先の中小企業の健全化を支援する地域密着型金融を推進しているため、不良債権をオフバランスして処理する主要行とはスピードが異なるが、取引先企業の経営状況を改善させることでみずからの経営も改善するという方向を進めていくことにより、地域銀行の健全性は向上していくだろうとの見解を示しております。
次に、地場中小企業対策についてお答え申し上げます。
県内の景気動向は緩やかに持ち直していますが、地域、業種、企業規模によって依然ばらつきが見られ、特に担保や信用力が不足している中小企業の資金調達については厳しい状況が続いております。
そこで、県においては、売り上げの減少等により経営状況が厳しい中小企業者の経営改善を図ったり、連鎖倒産を防止するために必要な資金を円滑に供給するため、原則、担保、保証人なしで低利な融資を行う県制度資金を設置しております。
また、大型倒産により影響を受けたり、不況業種に属する中小企業者に対しては、一般保証とは別枠で保証が受けられるセーフティーネット保証制度が適用されます。
さらに、今般、信用保証協会に対し、県制度資金に係る損失補償を行う金融円滑化特別対策事業の対象期間を来年3月まで1年間延長し、引き続き積極的な保証を促進することにより、中小企業者に対する資金供給が円滑になされるようにしたところであります。
こうした金融面でのサポートとあわせて、地場企業のビジネスチャンスを拡大することは何より重要であります。このため、県としては、「産業活力創造戦略2006」に基づき、地場企業参加型の産業クラスターを推進するとともに、積極的な企業誘致を行い、設備投資の増加や、物流、各種メンテナンスなどの関連需要の創出に努めることにより地場企業の取引拡大につなげてまいりたいと考えております。
続きまして、企業の子育て支援についてお答え申し上げます。
次世代育成支援対策推進法で一般事業主行動計画の策定が義務づけられている従業員301人以上の企業は、ことし3月末現在、県内では65社あり、その全企業で既に行動計画が策定されているところであります。
厚生労働省のホームページでは、公表を希望する企業の行動計画が閲覧できますが、この中には県内の企業もあり、育児を理由に退職した従業員を再雇用する制度をつくったことや男性が育児休業を取得した事例などが紹介されております。
県としては、さらに行動計画の策定が努力義務となっている従業員300人以下の企業に対しても子育て支援環境の整備を図ることが重要と考えております。
このため、県では、行動計画を策定して従業員の子育て支援に取り組む企業を「おおいた子育て応援団」として認証し、シンボルマークを付与するとともに、インターネットや広報誌等で広く周知することとしております。
このような取り組みにより、認証企業の社会的評価が高まり、少子化対策に取り組む企業が拡大するよう機運を醸成してまいりたいと考えております。
また、企業が従業員に対する子育て支援の内容を公表すれば、就職を目指す人に対して企業選択の材料を提供することになり、企業にとっても優秀な人材の確保につながりますので、県としましても積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
4.少子化対策について
2005年の合計特殊出生率は、前年より0.04低い1.25であったとのことであります。政府は、4年前、2005年の合計特殊出生率は1.31と想定、間もなく下げどまり、反転する見通しを立てていましたが、予想が大幅に覆され、低下は底なしの気配であります。このままでは公的年金制度の再設計が迫られることは必至で、保険料の引き上げや給付の削減は避けて通れない事態となりました。社会保障のみならず、税収や労働力の不足など各方面への波及に加え、国のありようを早急に構築し直す必要に迫られています。
このような中、国を挙げて出生率の上昇につながる少子化対策が大変重要な喫緊の課題となってきました。これまで少子化社会対策会議を中心にさまざまな人たちで検討を重ねてきた結果、対策のメニューはほぼ出そろったと言われています。つまり、地域や家庭の子育て支援、働き方にかかわる施策や政府の経済的支援であります。
6月20日に少子化対策に関する政府・与党協議会及び少子化社会対策会議が開かれ、新しい少子化対策がまとめられ、7月に新しい「骨太の方針2006」に反映するとのことであります。 新たな少子化対策は、若年層がゆとりを持って出産や子育てに取り組めるよう労働環境の改善や経済支援の拡充を打ち出し、出生率を下げどめ、早期に反転させるため、幅広い支援策を盛り込んだのが特徴となっています。しかし、具体的な支援額や予算は示すことができず、実現に必要な財源に関しては論議が進まなかったようであります。絵にかいたもちにならないよう、国の動きに注目していきたいと思っています。
まず、今回、国がまとめた少子化対策について知事のご見解をお聞かせください。
(1)事業主行動計画について
次に、次世代育成支援法では、従業員301人以上の企業に子育て支援の行動計画をつくるよう義務づけています。厚労省のホームページ上で各企業が自発的に計画内容などを公表する仕組みができ上がり、200社程度ではありますが、公表しています。こうした子育て自慢をもっと促し、産み育てやすい企業風土に変えていくことが求められています。
石川県や福岡県などでは、ネット上で地元企業の育児支援策を紹介しており、優秀な女子学生の採用につなげるなど、成果が上がっていると聞いています。昨日も知事から若干答弁もございましたけども、本県の実情と対策について伺います。
(2)出産育児一時金の受領委任払いについて
各健康保険制度には、出産費用に関する給付があります。国民健康保険では、出産育児一時金として出産後に30万円程度の給付がありますが、後払いとなっていますので、出産するときには30万円というお金を準備し、さらに、窓口申請をするという大変不便な制度であります。 受領委任払い制度は、本来、利用者が行うべき手続を医療機関に依頼し、受領を委任する制度であり、平成13年に岩手県の宮古市で初めて導入され、その後、延岡市、愛知県や千葉県の各市町村などで実施され、県下でも大分市、別府市、本年から臼杵市で導入されています。 少子化対策の観点から、できるだけ早く県下全域で実施すべきと考えますが、実態と対策について伺います。
(3)人工妊娠中絶について
結婚して出産する若いカップルは、妊娠がわかった段階から新しい命を授かったことを神仏に感謝し、無事出産を祈り、授かった命を守り育てるために心を込めて子育てをしてきました。しかし、最近の日本人は、命の大切さをどこかに置き忘れてしまい、今や1年に、推定実数ですが、百万人以上の胎児の命を妊娠中絶により奪っているとのことであります。
中絶をめぐってはさまざまな立場からの意見や見方、考え方がありますが、終戦から2000年までの55年間で実に6千7百万人もの胎児が、与えられた生涯を1日も生きることなく葬られてしまったのであります。失われてしまった人たちが現在生きていたとしたら、日本の国力はもっと増強されていたでありましょう。
残念なことですが、現在でも我が国では妊娠中絶数が若年層では増加の一途をたどり、年々低年齢化しています。10代の中絶率は1975年には女子人口1,000人に対し3.0でありましたが、30年たった今日では、何と4倍以上にまで達しています。
これらの解決には教育の改革が待たれるところでありますが、違った視点から見つめますと、産みにくい人の中には、お金よりも心の問題を抱えて悩んでいる人が多いと聞いています。妊娠はしたが、子供を産むことができるかどうか悩んで、赤ちゃん相談に電話してくる人は年間30万人を超えると言われ、胎児と妊婦を助けるため、身近なところでだれでも相談できる制度の導入が有効と考えますが、見解を求めます。
(4)乳幼児医療費助成制度の改正について
乳幼児医療費については、従来、通院は3歳未満児までが無料、入院は就学前まで無料となっていましたが、ことし10月より、通院の助成対象を就学前まで拡充するとともに、安定的な制度とするため、1回5百円の一部負担を回数上限を設けた上で導入することとなっています。
今回の制度拡大により、5百円玉1枚持って行けば医療を受けられるという保護者の安心は小学校就学前まで続くこととなり、全国的にも高水準の制度として、大いに評価するところであります。 さきに発表された事業の詳細によりますと、一部負担の上限について、さらに経過措置を設けたと聞いておりますが、この経過措置導入の考え方をお伺いします。
また、入院については月14日までの負担ですが、慢性疾患等で入院が数カ月と長期にわたる乳幼児への配慮はどうなっているのか、伺います。
【 答 弁 】大分県知事 広瀬 勝貞
先般、政府が決定いたしました新しい少子化対策におきましては、昨年の我が国の出生数、合計特殊出生率がいずれも過去最低を記録したということを重く受けとめまして、少子化がさらに進行する中での急速な人口減少は、経済産業、社会保障の問題にとどまらず、国や社会の存立基盤にかかわる問題であると指摘しているところであります。
このため、出生率の低下傾向の反転に向けて、少子化の背景にある社会意識の問い直し、家族の重要性の再認識を促すとともに、若い世代の不安感の原因に総合的に対応するため、少子化対策の抜本的な拡充、強化、転換を図っていかなければならないとしています。
その上で、少子化対策は、子育ての家庭を対象にした地域の子育て支援の充実、仕事と子育ての両立支援、男性を含めた働き方の見直し、出産前後や乳幼児期における経済的負担の軽減などの対策を重点的に推進する必要があるとしております。
今回の対策には、危機感を持って、少子化対策を政策の中心に据えていこうという国の強い姿勢が示されていると思っております。
特に、児童手当制度における乳幼児加算の創設、あるいは奨学金の充実、あるいは子育てを支援する税制上の措置など、子育て家庭に対する思い切った支援について、これまでなかったような思い切った支援について検討することとされておりまして、大いに期待をしているところであります。
こうした経済的支援や働き方の見直しに関しましては、やはり制度の改善や必要な財源措置等につきまして国の強いリーダーシップの発揮が必要でありまして、不退転の決意で取り組んでいただきたいと考えます。
県といたしましても、大分にこにこ保育支援事業による保育料の軽減、乳幼児医療費、不妊治療費の制度拡充など出産、子育てに伴う経済的負担の軽減を初め、つどいの広場や放課後児童クラブの設置促進など地域ぐるみで子育てを支え合う環境の整備、さらには、企業やNPO等との協働によりまして社会全体で子育て家庭を支援するおおいた子育て応援団事業などに取り組んでいるところであります。
いずれにしましても、少子化対策は地道な息の長い取り組みが必要でありまして、今後とも、国の動向を踏まえつつ、子供・子育て応援社会の形成を目指して、県民総参加をお願いして取り組んでまいりたいと思っているところであります。
【 答 弁 】福祉保健部長 大津留 源
出産育児一時金の支給方法については、償還払い方式、受領委任払い方式、貸付方式の3方式があり、どの方式を採用するか、また、併用するかは、保険者である市町村が定めることとされています。
現在、併用も含めて受領委任払い方式は6市1町で、また、貸付方式は12市1町で採用しております。償還払い方式のみを採用しているのは3市町村であります。
県は、これまで、国民健康保険加入者の負担軽減の立場から、市町村に対して受領委任払い方式や貸付方式を採用するよう働きかけてきたところでありますが、去る6月20日に国の少子化社会対策会議において、子育て支援策の1つとして出産育児一時金の支払い手続の改善が決定され、出産時点での現金準備の負担を軽減することが検討されておりますことから、今後、国の動向を見守りながら、引き続き市町村に対して働きかけてまいります。
次に、妊娠、出産の相談体制についてお答えいたします。
妊娠、出産、育児等の問題に関しては、保健所や各市町村において、母子保健相談指導事業として、これらの相談に応じ、必要な保健指導や助言を行っています。
また、日本助産師会大分県支部においても、思春期の性の悩みや妊娠、育児等についての電話相談を実施しており、多くの方が利用されています。
しかしながら、議員ご指摘のように、近年、人工妊娠中絶の低年齢化が進んでおり、本県においても特に20歳未満の実施率が高く、このことは極めて憂慮すべき問題であると考えています。そのため、県では、今年度の新規事業として、思春期の性と健康対策事業を実施することとしています。
具体的には、思春期の若者にとっては同世代の方が相談しやすいことから、大学生をカウンセラーとして養成し、保健所の保健師とチームを組んで、県下5カ所の高校で健康や性に関する正しい知識の普及や相談に応じる思春期ピアカウンセリング推進事業や、アイネスにおいて助産師が電話や面接での相談に応じる思春期の性相談室の開設、さらに、性感染症・中絶ストップキャンペーンを実施し、人工妊娠中絶や性感染症の防止に努めることとしております。
今後とも、妊娠、出産等に関して何らかの不安や悩みを持つ方々が、これらの事業を利用して気軽にご相談いただけるよう、雰囲気づくりや県民に向けてのPRに努めてまいりたいと考えています。
次に、乳幼児医療費助成についてお答えいたします。
少子化対策を一層充実するため、本年十月から通院医療費の助成対象を3歳児から未就学児まで拡大することといたしました。しかしながら、他の県単独医療費助成制度との均衡や他県の状況、また、県や市町村の財政状況等を勘案し、この制度を安定的、持続的に運営していくために、入院、通院ともに一医療機関ごとに1回500円の一部負担を導入することとしたものです。
一部負担の導入に当たっては、受診回数や入院日数の多い方に配慮して、通院は月4回、入院は月14日という負担の上限を設けました。しかし、これまで無料で受診していた3歳未満児の保護者にとっては新たな負担が生じることになりますので、制度の円滑な移行を図るため、3歳未満児の通院については、本年10月から1年間は一部負担の上限を月2回までという経過措置を設けたところであります。
この制度改正で、通院医療費の助成対象児は約3万8千人増加しますし、乳幼児1人の生まれてから就学前までを通しての保護者の負担は、現行の約10万円から約5万5千円へと、4万5千円軽減されることとなります。
なお、白血病や腎臓疾患等で長期にわたる入院を要する乳幼児に対しては、小児慢性特定疾患治療研究事業等の公費負担医療制度が適用されることとなっております。 4.病院事業改革について 私は、病院改革に特に関心を持ち、これまで議会で訴えてまいりましたが、近年の少子・高齢化の進展の中、診療報酬のマイナス改定や医療保険制度が改正され、さらに、医療の進歩に伴う他の医療機関の充実による競争の激化など、一層厳しい経営環境に置かれています。
このような中で、経営的には県立病院、三重病院とも毎年度赤字を計上し、多額の累積欠損金を抱え、民間病院であったならば既に倒産であります。
県では、この4月から県立病院、三重病院の運営について、経営の権限と責任を明確にし、病院改革に取り組むため、地方公営企業法の全部適用に移行、病院局としてスタートしたところであります。
今回就任をされました斎藤病院事業管理者には、経営の効率化、黒字化が至上命題の中で、公立病院としての役割も担っていかなければなりません。二律背反ではありますが、その手腕に大いに期待を寄せています。病院経営の最高責任者として、今後どのような基本方針で改革に臨まれるのか、お伺いをいたします。
【 答 弁 】 病院事業管理者 齋藤 貴生
県立2病院の今日の経営状況は、一般会計から繰り出しを受けながらも赤字を継続した結果、多額の累積欠損金を計上するに至りました。加えて、国の総医療費抑制策の中で、今回、過去最大の診療報酬のマイナス改定等により、病院運営は極めて厳しい状況にあります。
もとより県立病院の使命は医療面で県民の安心、安全を支えることであり、良質な医療の提供が将来にわたって持続可能となるよう、徹底した改革を進め、自立した経営基盤を確立することが不可欠であります。このため、医療の質の向上、経営の健全化・繰出金の計画的削減を柱に、次の五つの戦略に取り組みます。 第1は、県民が安心できる医療の提供です。
県立2病院の役割を明確にし、その重点的な強化を図ります。県立病院では、民間での対応が難しい周産期、小児、救急を初め、高度の専門性を要するがん、循環器医療、災害や感染症発生時の健康危機管理などを強化してまいります。
また、がん医療のさらなる高度化を図るため、先般成立したがん対策基本法に基づく都道府県がん診療連携拠点病院の指定を目指すほか、高まるニーズに対応するため、心疾患、脳疾患の集中治療室を整備するなど、高度救急医療体制の強化を図ります。
三重病院では、循環器、救急、小児、へき地医療など、地域の医療動向を踏まえた医療の補完に努めます。
第2に、教育研修の推進として、大分大学等との連携を強化し、将来を担う臨床研修医師の県内での確保、養成に取り組みます。
第3に、質の高い効率的な医療の実現として、患者中心の医療を推進し、国が進める医療の標準化、包括化への取り組みに参画します。
第4に、病院の基盤整備の推進として、優秀な専門医師の確保、医療技術職の独自採用、院内での人材育成などに努めます。
第5に、健全経営の達成が大事であります。
ただいま申し上げた第1から第4までの課題を可能にし、県民が期待する良質な医療を将来にわたって持続的に提供するため、2つの病院と一体となった経営管理体制を確立し、収支均衡の達成を目指します。
そのために、1、徹底した急性期医療への転換と病診連携の強化、手術室等施設設備の効率的活用などによる収益の向上
2、競争原理の徹底等による費用の削減
3、診療科別原価計算に基づく目標管理の強化
4、全職員への経営情報の開示による経営参画意識の醸成
5、新たな取り組みも踏まえながらの現行繰出金の計画的削減などに取り組みます。
また、外部評価委員会を設置し、経営改善の実効性を高めてまいります。
以上の方針のもとに、今後4年間の中期事業計画を9月末までに策定します。
医療の質の向上を図り、県立病院としての役割を果たしながら、一方で徹底した経営改善を図るという厳しい目標でありますが、全職員が危機意識とともに、自立と改革に挑戦する心を持って、平成20年度の収支均衡を目指して全力で取り組み、県民の期待にこたえてまいりたいと考えております。
5. 国旗掲揚、国歌斉唱について
(1)教育委員会の指導について
世界中のほとんどの国で、国旗の掲揚、国歌の演奏や斉唱の際には、だれもが起立して姿勢を正し、敬意を表します。もちろん、自分の国の国旗、国歌に対してだけではなく、外国の国旗、国歌にも敬意をあらわすのは当然であり、国際常識でもあります。ところが、日本では、国旗が掲揚されても、国歌が演奏されても、敬意をあらわす人は余り見かけません。世界中ほとんどの国で常識とされていることが、日本では、いや、大分県では常識ではないのであります。まことに不思議な国、日本であります。
そこで、私たち同志が集い、今、学校現場で国旗、国歌の扱い方についてどのようになされているのか、大分県の教育を正常化したいという思いで実態を入念に調査いたしました。まず、その結果を報告したいと思います。
対象校は、小学校80校、公立中学校36校であります。
最初に、国旗掲揚についてであります。式場内の国旗の掲揚はほぼ実施されていましたが、玖珠地区においては6校で掲揚されていません。また、掲揚する場所は、壇上正面が小学校でわずか21%と少なく、大分市は調査した37校中2校だけであります。特に多い掲揚方法は、壇上の横に国旗と校旗を三脚で立てかけているもので、小学校53%、次に多いのが床に三脚で立てかけているもので、大分市以外の小学校の半数以上がこの方法であります。これは、式典に対面式のフロア形式を多く採用しているあかしでもあります。
次に、国歌斉唱についてでありますが、実態は驚くべきものであります。子供たちは学校で国歌を習ったことがないのではないのかと疑問視する保護者や来賓者からの声が届けられています。国歌を斉唱する生徒がいなかった学校は、小学校で4割。口は動かしているようだが、声が聞こえない、半分以上の生徒がきちんと斉唱できない小学校は約6割であります。実に大部分の生徒が国歌斉唱をきちんとできないという大変憂慮すべき結果であります。
教師の実態はさらに深刻で、全員斉唱は小学校13校と極めて少なく、最も多いケースは管理職以外は全員歌わない。管理職も歌っていない学校が調査した中で3校ありました。総合すると、小学校の約9割という、ほとんどの学校で教師は斉唱していない状況であり、中学校もほぼ同じ傾向であります。
国歌の伴奏については、大部分が音楽テープ、歌の入ったものを使用しているのが、小学校で80校のうち53校、約9割に上ります。校歌やその他数曲の歌ではピアノで高らかに伴奏するにもかかわらず、国歌だけはテープ伴奏というのは、明らかに差別的、意図的な行為であります。
また、司会者が国歌斉唱のときに「次は国歌です」と言うのみで、「国歌斉唱」とは言わないなど、学校側に国歌を重んじる態度が見られず、むしろ歌わなくてもいいという雰囲気すら感じます。
今申し上げた私たちの調査結果をお聞きになられた率直な感想を、知事、教育委員長、教育長に伺います。
(2)文部科学省への実施状況報告について
小学校学習指導要領第4章第3の3では、「入学式、卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする」と示されているのにもかかわらず、学校現場は憂慮すべき状況であります。
県教育委員会として、今までの指導は何であったのか、今後どうされるのか、伺います。
文部科学省に各都道府県教育委員会から、入学式、卒業式の国旗掲揚、国歌斉唱の実施状況を毎年報告しています。大分県の今年度の報告書によりますと、卒業式で国旗を掲揚した小学校、333校の100%、中学校142校100%、国歌斉唱した小学校100%、中学校100%となっています。
これは、余りにも実態とかけ離れた報告がなされていることは明らかですが、この点についての見解を求めます。
最後に、大分市内の主婦から寄せられたメッセージの一部を紹介して終わりたいと思います。 「これまで子供の様子や親の行動を目の当たりにして感じることは、日教組の運動方針というのは、5年、10年先を見越して周到に準備してきた結果、生徒やその母親に確実に出てくるということ。教育界に何のかかわりのない一主婦の私は、「日の丸」「君が代」にこだわっているのではなく、子供を信頼して預けているつもりであった学校には肝心の良識が消えてなくなっていることに、ただただ驚愕したのです。ごく一部の特殊なイデオロギー闘争が、現実に伝統的な式典のあり方まで変えてしまう。それも私の大切な子供を実験台にして。やり方が悪質なんですよね。黙って見ているわけにはいかない。じっとしてはいられない。そんなこんなで、この数年、右往左往してきた気がいたします」
【 答 弁 】大分県知事 広瀬 勝貞
今、サッカーのワールドカップが開催されております。試合開始前に、どの国でも国旗が世界の舞台で翻ることは、出場している選手だけでなく、その国の人々にとりまして誇りであり、ともに口ずさむ国歌の歌詞とメロディーに、多くの人々が一体感を感じているものと思います。これは世界の常識であります。日本人としては、テレビに映し出される「日の丸」を背景に、遠い異国の地から聞こえてくる「君が代」に、心の奥底から沸き上がってくる感動を覚えているのは私1人ではないと考えます。
グローバル化が進展する今日におきまして、みずからが国際社会の一員であることを自覚し、自分とは異なる文化や歴史に立脚する人々と共生していくことが重要であります。そのためには、みずからの国や地域の伝統、文化についての理解を深め、日本人としてのアイデンティティーを持つことが大切であります。このような自覚や意識を持つことによって初めて、自他の相違を理解し、多様な伝統、文化に敬意を払う態度も身につけることができるものと考えています。 我が国における国旗、国歌は、国民全体が自然の発露として、これを尊重し、広く定着してきていると思っています。学校教育においても、国旗と国歌に対する正しい理解が促進されるべきだと考えます。
小中学校の入学式や卒業式における国旗及び国歌の指導につきましては、児童生徒に我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるため、今後とも学習指導要領に基づいて適切に行うことが肝要であると考えております。
【 答 弁 】教育委員長 小寺 隆
国際化の進展に伴い、日本人としての自覚を養い、国を愛する心を育てるとともに、児童生徒が将来、国際社会において尊敬され、信頼される日本人として成長していくためには、国旗及び国歌に対して一層正しい認識を持たせ、それらを尊重する態度を育てることは重要であると考えております。
近年、さまざまな国際的スポーツイベントでは、日本の若者たちが顔に「日の丸」を描き、「君が代」をともに歌うなど、熱心に応援する姿が県内でも報道されており、国旗、国歌は広く県民の間に定着してきているものと考えております。
学校において行われる入学式や卒業式は、学校生活に有意義な変化や折り目をつけ、厳粛かつ清新な雰囲気の中で、新しい生活の展開への動機づけを行い、学校、社会、国家など集団への所属感を深める上でよい機会となるものであります。このような意義を踏まえ、入学式や卒業式においては、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとなっております。 議員ご指摘の点については、これまでも国旗、国歌の取り扱いが適切に行われるよう機会あるごとに指導してまいりましたが、今後ともより一層、指導を重ねてまいる所存でございます。
【 答 弁 】 教育長 深田 秀生
小中学校における国旗掲揚、国歌斉唱についてお答えします。
入学式、卒業式においては、学習指導要領に基づき、厳粛かつ清新な雰囲気の中で、国旗、国歌の意義を理解させ、尊重する態度を育てるとともに、県内のすべての小中学校段階において確実に国旗が掲揚され、国歌が斉唱されることが必要だと考えており、今後とも指導を徹底してまいりたいと考えております。
次に、県教育委員会の指導についてお答えします。
県教育委員会では、これまでも、国旗、国歌の意義を踏まえ、学習指導要領に基づき適切な実施が図られるよう通知するとともに、全市町村教育委員会との情報交換会におきましても指導を行ってきました。
また、各学校における国旗、国歌の指導については、学習指導要領に基づき、教育課程に適切に位置づけ、音楽、社会などの学習の場で教員が児童生徒を指導することになっております。
具体的には、小学校全学年の音楽科におきまして国歌「君が代」の斉唱を指導し、小中学校の社会科において国旗や国歌の意義を理解させること、さらに、小中学校の入学式、卒業式などの学校行事において国旗の掲揚や国歌の斉唱を指導することなど、市町村教育委員会を通じて指導しているところであります。
最後に、文部科学省への実施状況報告についてお答えします。 県教育委員会では、国旗掲揚、国歌斉唱の実施状況を把握するため、文部科学省の照会により調査を行ってきたところであります。
本調査の内容は、入学式及び卒業式において、国旗を掲揚したか掲揚しなかったかについて回答する項目と、国歌を斉唱したか斉唱しなかったか、また、斉唱しなかった場合は、メロディーだけ流したか、斉唱もせずメロディーも流さなかったかについて、それぞれ回答する項目から成っております。
小中学校を所管する各市町村教育委員会に対し、今申し上げたような調査を依頼し、その集計結果を文部科学省に報告したものであります。
議員ご指摘のように、国旗は、式場内のよく見える場所に掲揚することが適切であり、また、国歌斉唱については、式の流れの中で国歌だけ異なる扱いがあってはならないと考えております。
今後とも、各学校における国旗、国歌の取り扱いがより一層適切に行われるよう、市町村教育委員会を通じて指導してまいります。
【 再 質 問 】 「日の丸」「君が代」についてであります。
今、答弁を伺いながら、厳しい現実をきちっと報告しましたが、その報告に基づいた答弁にしては非常に不満、率直に申し上げて不満の答弁であったと思っております。
ただ、じっくりと伺いますと、教育長の1つひとつの言葉の中で、意気込みは伝わってまいりましたので、期待はいたしております。
ただ、繰り返しますが、現状について、質問の中で言えなかったこともありますので、申し上げておきたいと思います。例えば、卒業式の中で、国歌斉唱というのが式次第から漏れている学校があったんです、現実に。名前、出しませんけども。
それから、学校の指導の中で、大分市のある小学校では、「国歌は歌っても歌わなくてもよい」と先生が言っています。もう1つ、大分市のある小学校では、「キリスト教の人に配慮して、国歌は歌わなくてよい」と現実に言うとるんです。
それから、津久見のある小学校ですけども、「君が代を歌う、歌わないは本人の自由」など、別府市のある小学校、「国歌は歌っても歌わなくてもよい」。津久見のある中学校、「君が代は黙って聞くように」。こう指導が学校現場でなされておるわけです。ゆゆしき実態が、私たちの調査でわかったわけです。学校現場がいかに現状が厳しいかということだと思うわけです。 隣の福岡県の人に大分の実情をお話したところ、びっくりされて、「福岡の20年、30年前のお話ですね」と。「大分はどうなっとるの」と、教育関係者から言われたわけです。大分の古い実態を、お互いに認識しなければいけない、こういうふうに思うんです。
ただ、声を大にして申し上げておきますが、日田市はいいんです。2、3年前から、民間の人から相当クレームが出て、問題を地域と学校で努力して、日田はよくなっとるんです。日田の小学校13校、みんな歌っています。国旗もちゃんと掲揚しております。日田はいいんです。日田だけは別なんです、大分は。やればできるんです。又やらなければならないと思うのであります。学習指導要領の中味は省略しますが「日の丸」・「君が代」を語るとき、どうしても避けて通れないのが学校でやっておる平和授業です。この授業の中身の詳しい調査はこれからしようと思っておりますけども、資料では、「日の丸」は侵略の象徴、こういうふうに位置づけているんです。赤は侵略したときの血の色だ、こういうようにうたっておるわけです。 又、文部科学省は国旗とか国歌を掲揚しなさい、歌わせなさい強制している。教育委員会は私たちに100%国旗の掲揚、国歌の斉唱を望むけども、そんなことは必要ない。国旗の意味、国歌の意味をきちっと教えることが主体であって、歌う歌わぬは自由、全然問題にはならない。こんな文章表現だってあるんです。
若くしてやる気のある先生方に、しっかり教育をして、洗脳と言うたらちょっと言い過ぎでしょう。よくよく勉強させた先生方が子供に教育していくわけですから、歌わない、当たり前、歌うのがおかしい、こんな雰囲気になっていくのであります。
卒業式の中身を見たら皆さん感じると思うんですけど、卒業生と在校生で、みんなで協力をして、みんなでいい作品をつくって手作りの卒業式で卒業生を送りましょう、こういう雰囲気なんです。ですから、正面には生徒の作品、大体がどこの学校も一緒です。鳥が空に向かって飛び立っている絵を画面いっぱいに飾ってあります。ですから、日章旗を前に飾られないんです。隅っこになるんです。だから、三脚で後ろに置くわけです。
卒業生と先生と在校生で、みんなで協力し合って、そして意義深い感動の卒業式をしましょう、心地よいひびきが伝わってきます。父兄もどうかすると、すばらしくて涙を流して喜ぶ、こんな卒業式になっているわけです。
しかし、学習指導要領では、清新で、めり張りのある卒業式をやるべきだ。そして、日本国民であるという位置づけをきちっと教えるべきだ、こういうことを学習指導要領にうたっています。 学習指導要領を無視した形での教育が大分県ではなされているということなんです。ここが問題なんです。対面式になって校長と卒業生が向かい合ってみたり、こんな形の卒業式が結構いっぱいあるのであります。
先ほどから申し上げました通り、日田市はいいんです。よくできておるんです。やればできるんです。その気になればできるんです。早くやってほしい。そして、しっかりとした郷土愛を持った、しかも健全な子供たちを育ててほしい。 私は教育長にあえて質問をいたします。
ミニ懇、組合活動は私はきちっとやったらいいと思うんです、決められたこと、やったもよい場所での活動には口を挟むつもりは毛頭ありませんけども、平和授業は学習指導要領にのっとってやるべきだと私は思うんです。現状は、組合活動が前面に出ており、したい放題、やりたい放題になっておるわけですが、その辺についての教育長の見解と、今後どうされるのか、あなたのお気持ちを聞かせてください。
それから、あと1点だけ、時間が2分しかありませんので、子育てのことにもちょっと触れてみたいと思います。 答弁で大体理解はできましたけども、大分の状況をちょっと申し上げますと、大分県が2003年度の実績で、人工妊娠中絶の件数が4,180であります。2003年で全国第4位です。この10年間さかのぼりますと、大分はトップが3回か4回あります。いつも5番以内です。大分は人工中絶が非常に多いんです。
ですから、県が実施しようとしている新しい事業もそれなりの効果を発揮すると思いますけども、質問で申し上げましたように、子供ができたけども、産もうか産むまいかどうしようか、あるいは、ややもすると、適切な表現かどうかわかりませんけども、悪いことをしたとかいう世間の目とかいろんなことがあるもんですから、悩むのは女性なんです。その女性が電話をしてくるのが年間に30万件もあると、言われています。
今、大分県の中でもいろんな新しい芽ができておるんです。お母さん方が協力をし合って、1円募金をしていまして、その募金でもって、例えば、子供はぜひ産んでくださいと。産まれた子供を社会が、私たちが育てますと。里親制度を導入しようなど話も出ておるわけです。
これはドイツで生まれた制度でありますが、「赤ちゃんポスト」と云っています。内密にポストに預けたら、その子供を預かって育てていく。里親を探していく。そして、途中で親が、「いや、自分の子供として育てたくなった」という状況になったら、連絡すれば、自分がまた引き取って育てられる。このような制度であります。このようなこともこれからやっていかんなければならないのではないか、そんな話も実は関係者の間では出ております。NPO関係者の電話相談も随分あるようであります。
私が申し上げたいことは、こんなに人工中絶が多いんですから、手軽にどこでもだれでも秘密に電話ができるところ、相談ができるところを早急にちょっとつくってください。お金もかからんじゃないですか。
不妊手術を私は否定しませんけども、不妊手術は物すごくお金が要ります。そして、つくっても1人です。人工妊娠中絶というのは、もう何千人も何万人もされておるわけです。そういう人たちがうまく生まれて、社会で育てられる、こういう形になれば、これにまさるものはない、こういうように思っております。 ぜひ部長、もう1回答弁してください。電話、あるいは相談が気軽にどこでもできる、そういうものを大分県で考えてください。 福島県の例でありますけども、いろいろな議論のあるところでありますけども、福島県では、里親制度の実施に踏み切ったようであります。今後、検討していただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
【 再 答 弁 】教育長 深田 秀生
平和教育の内容でございますけども、県教育委員会といたしましては、この平和教育の推進に当たりましては、まず、取り扱われます題材や内容が児童生徒の発達段階を踏まえるということが第1、それから、広く県民の方々に理解される内容であること、また、そのように努めることが必要と考えておりますし、何より、グローバル化いたします社会の中で、国際理解や国際協調の立場から、児童生徒が将来に向かいまして明るい展望や夢を持つことができるような平和教育の取り組みを進めていただきたい、そのことが大事である。このように考えております。
【 再 答 弁 】福祉保健部長 大津留 源
思春期の性の相談等につきまして、手軽にどこでも相談できる、そういう相談、電話でもできる、そういう相談所をつくったらどうかというご質問でございます。
確かにそういうことであろうかと思いますけども、現在、いろんな相談、あるいは窓口での相談、電話の相談、県を含め、そういった助産師会、あるいはNPO、あるいは社会福祉法人、特にいのちの電話とか、365日、24時間の相談等をやっている団体等がございます。
1つには、県もそういった、とりわけ10代、20代の若い女性の方が相談しやすいような窓口をつくるということが大事だろうと考えて、今度新しく、思春期の性の悩みをお互い同世代同士で相談できる、大学生、あるいは保健所の職員とチームを組んだピアカウンセリング、そういった相談事業、あるいは身近な、比較的、高校生等が相談しやすいような場所で、今、アイネスで助産師さんが相談に応じる、あるいは電話相談に応じる、そういった場所を設置したところでございまして、そういった場所はあるんだけども、よく知らないという方が多いんだと思います。そういった方のために、これから十分、お知らせをしていく必要があるんじゃないか。
1つには、私ども今考えていますのは、先ほど申し上げましたキャンペーンの中で、ちょっと固有名詞を言うとまずいと思いますけども、県内の若い方がよく読まれる情報誌、そこでのそういった情報の提供、窓口のお知らせ、それから、FMを使いまして、若い世代の方がよくお聞きになっていますが、その中で、いろんなそういった知識とか防止法とか、あるいは相談窓口等についてわかりやすくお知らせするというような方法をこれからとっていきたいと思いますので、ご理解を賜りますようお願いいたしたいと思います。