平成11年第3回定例会一般質問
戻る

 渕議員 5番、 自由民主党の渕健児でございます。
 質問に先立ちまして、 一言申し上げます。
 平松知事におかれましては、 このたび韓国の世界観光の日に行われる表彰式で韓国大統領の表彰を受賞されるとのことで、 心からお祝いを申し上げます。
 これまで知事は、 世界に開かれた豊の国づくりを目指し、 一村一品運動やテクノポリス、 マリノポリス等の地域づくりのノウハウの交換を通じて相互の地域活性化に結びつける交流を積極的に進め、 県内はもとより、 アジア地域の経済の発展に貢献されてまいりました。 
 特に、 アジア地域の中でも一衣帯水の関係にあります韓国との交流につきましては、 知事も特に力を入れてきたところでございまして、 これまでの一村一品運動とセマウル運動との交流、 大分−ソウル定期航空路線の開設、 観光ミッションの派遣や観光展の出店などの観光交流、 青少年の文化、 スポーツの交流、 そして2002年の日韓ワールドカップサッカーの大分開催など、 これまでの大分県と韓国との幅広い交流の実績が総合的に判断され、 このたびの受賞になったものと考えており、 大分県にとりましても、 私は大変名誉なことと喜んでおります。 知事のこれまでのご努力に敬意を表しますとともに、 心からお喜びを申し上げます。
 それでは、 さきに提出をいたしました質問通告に基づきまして、 質問をいたします。 執行部の明快な答弁を心から期待いたしております。
 まず最初は、 西暦2000年問題について伺います。
 既にこの問題につきましては、 同志であります安部省祐議員より平成8年、 平成11年第一回定例会で質問が出されておりますが、 若干視点が違うところもありますので、 重ねて質問をいたします。
 コンピューターが年号を誤って読み取り、 誤作動するおそれのある西暦2000年問題、 その2000年まであと3カ月余りに迫り、 全国各地の自治体や企業においてソフトウエアの修正など、 その対応が急がれております。 とりわけ身近な公共サービスについては、 万一トラブルが起こると市民生活に影響が大きいことから、 各方面から万全な危機管理体制の確立が求められておりますことは既にご案内のとおりでございます。
 県の説明によりますと、 平成8年度よりシステムの総点検を始めているとのことでありますので、 既に危機管理計画もまとまり、 準備は整っていると思われますが、 自信のほどを県民にお示しいただき、 安心を与えてほしいと思い、 自信と決意のほどを伺いたいのであります。
 次に、 実際に起こり得ないような事態にまでトラブルを想定して、 どう対処されようとしているのか、 お示しください。
 3点目は、 ライフラインに不測の事態が生じた場合に備え、 年末年始に災害対策本部などの設置についてどのように考えておられるのか、 伺います。
 4点目は、 各市町村に対してどのような指導をなさっておられるのか、 今後どのように指導されるおつもりか、 お尋ねをいたします。
 最後は、 医療機関の中心をなす大分県立病院の体制について伺います。
 民間病院で医療危機のトラブルが起こり、 急患が県立病院に転送されてきたとき、 人工呼吸器や輸液ポンプといった患者の生命に直接影響のある医療機器や代替機器の準備などを含めて万全の体制が整っているのか、 伺います。
 質問の第2は、 一村一品運動20周年を迎えてであります。
 一村一品運動20周年に当たり、 20年間の関係者の皆さんのとうといご努力に敬意を払いながら足跡を振り返り、 検証してみたいと思います。
 昭和54年、 県民の大きな期待を担って登場した平松知事は、 就任されるや県下各地を精力的に回られ、 まちづくり懇談会を数多く開催し、 多くの県民の声に耳を傾けてこられました。 「道路が悪い」 「学校が悪い」 などの嘆きのたぐいの話が多いのに驚き、 これでは地域は豊かになれない、 何とかしなければ、 との熱い思いから一村一品運動を提唱されたと伺っております。
 関東や東北に行くと、 大分県を 「だいふんけん」 と呼ぶ人もいたという知名度の低い一地方都市、 何もないヨダキイズムの大分県のやる気を起こす運動がスタートしたのであります。
 岩波新書、 平松守彦著 「地方からの発想」 によりますと、 知事は運動の第1弾として、 まず各町や村のおらが顔となる産品を県民に知ってもらおうと考えて、 毎週日曜日に大分放送、 テレビ大分両局で放送していた県の広報テレビ番組を市町村に無料で提供し、 おらが村自慢番組を市町村の自主企画で制作させ、 昭和55年1月6日に第1回目として 「ウメ、 クリの里・大山町」 を放映し、 続いて直入町の 「芹川ダムのわかさぎ釣り」、 「育てる漁業・米水津村」 「車エビと若者の島・姫島村」 と次々に放送しました。
 身近な産品や知人がテレビ番組に顔を出すとあって大きな反響を呼び、 視聴率は高まり、 テレビを中心にマスコミを通して県下一円に一村一品づくりの機運を盛り上げることができたとのことであります。
 また、 やる気のあるところには県として積極的に助成をしたり、 技術を磨きたいと言えば技術指導をしたり、 PRのためには平松知事が先頭に立ち、 エネルギッシュに行動を起こし、 実践をされました。
 一村一品の特産品の売り込みの1番手として津久見市のサンクイーンを手がけ、 東京の青果市場の社長さんたちを集めてPR、 当時の農林水産大臣に試食をお願いしたり、 カボスを宣伝するため東京渋谷駅前のハチ公像の横ではっぴを着て立ったり、 豊後牛を売り込もうとして品川の東京食肉市場の競り台にも立ち、 「豊後牛をよろしく」 と訴え、 知事が競り台に立ったのは初めてだと話題になり、 市場関係者から3年間通えば大分の銘柄として確立すると励まされて、 熱心に3年間、 食肉市場通いをされるなど、 売らんがため、 涙ぐましい、 大変な努力が続けられたのであります。
 実践を通して地域にやる気を起こさせるために、 知事みずから県下各地を訪れ、 まちづくり懇話会などを中心に機会あるごとに、 うまくいったところのモデルを示し、 「ここの町ではこうした。 だから人がふえた。 所得が伸びたんだ」 と成果を具体的に示し、 地域にやる気を起こさせる。 努力のかいがあってこの運動が県内各地に広がり始め、 麦じょうちゅう、 シイタケ、 カボス、 関アジ、 関サバなど各地の顔となる産物が育ってきた。
 平成9年度には、 特産品は306品目、 販売総額1千3百73億円、 10億円以上の大型製品は17品目を数えるほどになったのであります。
 一村一品運動は、 特産品開発運動として、 県下はもとより、 北は北海道から南は沖縄まで全国にどんどん波及し、 「一村一品運動と言えば平松知事、 大分県」 と全国を席巻し、 そして世界へと広がったのであります。
 特筆すべきは、 この運動と連動して昭和58年に開設された豊の国づくり塾の存在であります。 地域づくりに成功した大山町、 米水津村、 湯布院町などを見るとき、 そこには必ずすぐれたリーダーがいて、 彼らを中心に若者が集い、 町が活性化していった姿を目の当たりにし、 知事は、 一村一品運動の究極は人づくりの思いの中で、 豊の国づくり塾の塾長として人材の育成に特に力を注いでこられました。
 今では卒塾生、 塾を卒業した卒塾生が1400名を数えるほどになり、 彼らが県下各地で一村一品運動を初め一村一スポーツ、 一村一文化、 一村一風といった運動に自主的に参加し、 地域の活性化の推進に先導役として多くの共鳴者を得ながら活躍しておられます。 その活動が、 国内のみならずアジアなど世界まで広がっているのであります。
 大分に始まった一村一品運動に欧米諸国やアジア各国が注目し、 自分たちの地域を活性化するために取り入れたいとの気持ちから、 世界各国の大統領や知事、 市長、 村長などが大分県を訪れたり、 平松知事にぜひ来てほしいとの要請が出てきたのであります。 いわばローカル外交の始まりであり、 国際化の進展する中で日本を、 そして大分を一村一品運動が世界へと導いたと言っても過言ではありません。 アジア九州地域交流サミット、 アジア県人会サミットも、 この一村一品運動の申し子と言えましょう。
 以上、 一村一品運動の20年間を駆け足で振り返ってみました。 20年間にわたる継続的な努力により、 一村一品づくり、 イベントづくり、 文化おこし、 地域間交流、 そして卒塾生が各地域の活性化の原動力となっていることなど、 一村一品運動の成果を十分確認することができました。
 そこで、 20周年を迎えて、 これからの課題や幾つか疑問点も出てきましたので、 私見を交えながら質問をいたします。
 まず最初は、 20周年の節目を迎えての感想と一村一品運動の今後の展開について、 人づくり、 物づくり、 市場流通、 施設整備、 文化創造についてそれぞれ展望をお聞かせください。
 2点目は、 本運動の推進のため、 知事は強力なリーダーシップを発揮され、 営々と努力を重ねてこられましたが、 残念なことですが、 私たちの周りには、 「ああ、 もう一村一品は古いよ」 とか、 「不景気のときに一村一品をして何になるのか」 とか、 「一村一品は失敗だった」 とか、 非常に簡単に結論づける人たちが少なからずいるのであります。 厳しい時代を迎えており、 地域活性化のため一村一品運動の必要性は一層高まっていると確信していますが、 1人でも多くの人に理解され、 参画してもらわなければなりません。 今後の対策を伺います。
 三点目は、 この運動の基本は自主、 自立の精神であり、 しっかりやるところと何もしないところでは大きな格差が出るのは至極当然のことであります。
 県下三分の一の人口を擁する大分市は、 農政部は参画していますが、 他の取り組みが全く見られず、 当初から一村一品運動が真に理解されていなかったのではと思うのであります。 県として指導には問題なかったのか、 ということであります。
 大分市には経済界を初め各界に有為な青年がたくさんおりますので、 豊の国づくり塾に多くの方が気軽に参加できるような新しい試みを検討していただき、 リーダーを数多く養成し、 地域づくりに参画してもらえるようきめ細かい指導をお願いしたいのであります。 ご所見を伺います。
 4点目は、 特産品販売額1千3百73億円についてお尋ねをいたします。  昭和55年、 特産品の販売額は359億円でありましたが、 平成9年には1千373億円と大幅に増加し、 20年間で販売額が実に4倍になっております。 運動の成果と評価はしますが、 県下全体の4・6%にすぎません。 販売額の大幅アップと新たな雇用を創出する立場から、 消費者に、 素材のままではなく付加価値を高め、 加工食品として提供するため、 加工部門の強化を一層推進する運動を展開してはと思うのであります。 この点についての知事のご所見を伺います。
 5点目は、 県庁の組織についてであります。
 企画文化部、 商工労働観光部、 農政部など、 一村一品運動も中身によってそれぞれ所管が変わる、 まさに縦割り行政になっているのであります。 企画文化部過疎局が総合調整の役割を担当していることとは思いますが、 もう少しわかりやすく、 すっきりとした組織に改革できないのか、 伺います。
 6点目は、 一村一品運動の優等生と言われています大分国際車いすマラソンに関連して伺います。  本大会は、 世界で初めて車いす単独マラソンの国際大会としてスタートして以来、 ことしで第19回目を迎えます。 回を重ねるごとに参加選手がふえ、 好記録が続出する、 名実ともに世界最大の車いすマラソン大会となりました。 マラソンという過酷なスポーツに挑戦する選手の一生懸命なレースぶりは、 障害を持つ人にあすへの大きな希望と勇気を与えるだけでなく、 社会全体に対しても深い感銘を呼び起こしています。
 本大会を通して世界に友情の輪が広がっており、 この大分の地から世界に向かって情報発信ができる喜びを感じ、 まことにご同慶の至りでございます。
 ついては、 このイベントの意義を一層深めるために、 大分県、 とりわけ大会会場となる大分市が、 道路、 宿泊施設などハード面はもちろん、 ソフト両面から世界のどこよりも障害者に優しい配慮した、 障害者が住みやすく生活しやすい、 そして訪れやすいまちづくりを目指してほしいのであります。 長期的な視野に立ってまちづくりのグランドデザインを明確に示し、 障害者に希望と勇気を与えるよう、 県として指導していただきたいと思うのであります。 ご所見を伺います。
 最後に、 豊の国づくり塾運営委員長であります溝口薫平氏の一節を紹介いたしまして、 一村一品運動の質問を終わりにしたいと思います。 「1998年度交通文化賞を中谷健太郎氏とともにいただき、 また、 ことし、 首相の諮問機関である経済審議会の地域経済、 社会資本部会委員を委嘱されたが、 地方の人としては異例と報道された。 町内の仲間と喜びを分かち合うと同時に、 中央の皆さんが1地方の私たちの動きに大いに注目し、 無視できなくなっていることを改めて感じた。 情報化が進み、 地方の小さな町でもきらりと輝くことができる時代が来たのである。 その要因は、 一村一品運動を中心とした大分県の情報発信力の大きさであり、 その知名度に助けられているということである。 いま1つは、 湯布院という名が出れば出るほど、 地域のみんなでプレッシャーを感じながら、 いかにこたえていくかということで常に頑張り続けてきた結果であると思っている」。
 ご清聴、 ありがとうございました。 これで一般質問を終わります。 (拍手)
一般質問集に戻る





 日野議長 ただいまの渕健児君の質問に対する答弁を求めます。平松知事。  
  〔平松知事登壇〕  
 平松知事 渕議員の私に対する質問にお答えをいたします。
 その前に、 世界観光の日、 韓国で行われますその日の大統領表彰についてお祝いの言葉をいただきまして、 まことにありがとうございました。
 このたびの韓国・世界観光の日の表彰式におきまして私が大統領表彰を受賞することが決定したとの知らせを受けまして、 大変光栄でもございますし、 大変ありがたいことと思っております。
 今回の受賞は、 1992年から大分県で始まりました大分県と韓国との間の一村一品運動とセマウル運動を通じた地域振興のための交流や、 また数多くの各地域との観光交流、 そしてまた忠清南道と教育委員会との教育交流、 また文化、 また2002年のワールドカップサッカーを目指してのサッカーや野球、 その他スポーツの交流など地道な相互交流の結果として、 大分県と韓国との交流に尽力された皆さんに対していただいたものと考えておるところであります。
 また、 この賞は、 外国人では唯一、 1人の受賞でございます。 また、 行政関係者としても日本では初めての受賞とも聞いておりまして、 これは大分県にとっても大変ありがたいことであり、 また韓国における大分県という名前の情報発信もできるわけでありますので、 私としても、 この授賞式におきましては県議会のお許しもいただきましたので、 県民を代表して授賞式にも出席をさせていただき、 感謝の気持ちを金大統領にも直接お伝えしたいと思っておるところであります。
 韓国と大分県との関係は、 来年では立命館アジア太平洋大学も開学いたしますし、 2002年の日韓共催のワールドカップの開催などにより交流が一層活発となりますし、 日本と韓国との平和関係こそアジアの時代における一番の基本でございますので、 その日本と韓国との親善関係を大分県からつくっていきたいと、 このように思っておるわけでございまして、 この受賞を契機として韓国内での大分県との交流、 さらに機運が高まるものと考えておりますので、 また交流の輪が大きく広がるものとも期待いたしております。
 私も、 この受賞を機として、 引き続き日韓交流の発展に取り組んでまいりたいと考えております。  議会の皆さんのご承認を得たことに対しましても、 ありがたくお受けさせていただきます。 ありがとうございました。
 さて、 一村一品運動の今後の取り組み、 この感想についてであります。
 私が知事に就任をいたしました昭和54年にこの運動を提唱したのでありますが、 この運動を進める上で、 私は3つの点を原則に進めてまいったのであります。
 第1番目は、 それぞれの地域の特色あるものに磨きをかけて、 世界、 また日本全地域に、 市場に通用する、 いわばローカルにしてグローバルなものをつくり上げようという運動であります。 このことは、 私が常々申し上げますが、 ローカルこそグローバル、 地域に特化した特色ある産品であれば、 それが世界的な評価を受けるということであります。
 地球を1つの国と考えれば、 日本もローカルであるし、 アメリカもローカルでありますが、 最も日本的な相撲とか、 最も日本的な歌舞伎というものが最もグローバルな評価を世界各国から受けるわけであります。 したがって、 最も大分的な特色ある産品、 最も大分しかない文化、 しかない産品をつくれば、 それが世界的にも日本市場にも特色が生まれて通用するという考え方に私はなっております。
 したがいまして、 ローカル即グローバルとは言いませんが、 地域的な特色ある文化、 地域的な特色ある産品に磨きをかけて、 それを日本市場、 また世界市場全体にも通用するようなものにつくっていこうと、 ローカルこそグローバルと、 こういうことで進めていきたいと考えたのであります。
 第2番目は、 自主自立の精神でありまして、 何を一村一品にするか県が独自に指定して、 これに補助金を出して育てるという形ではなくて、 何を一村一品にするかは地域みずからのリスクと責任で決めて、 地域住民の皆さんがそれを決めて、 それをあくまでも県は技術指導や、 またマーケットリサーチ、 PR、 こういったことは大いにやってあげるという側面的支援を行うということを考えたのであります。
 第3番目は、 議員もご指摘されましたが、 何といってもこれを進めていくのには、 地域に誇りを持ち、 チャレンジ精神を持って、 しかもグローバルに考えローカルに行動する、 シンク・グローバリー・アクト・ローカリーという言葉がありますが、 頭は国際的にあり、 行動はしっかりと地域に根づく人材をつくるという、 この3つを目標に掲げたのであります。
 こういったことを掲げて、 議員もご紹介された各種の事業をいたしまして、 だんだんこの運動が、 一村一品という言葉が非常にネーミングがわかりやすかったもんですから、 これを皆さんにやるためには、 部長会議をやり、 また課長会議をやり、 要綱を決め、 通知を出し、 また一村一品課をつくる、 条例をつくるというような官主導ではなくて、 民間の自主性のものを後押しするということでございますので、 特にそういった行政的な機構とかいうのをつくらないで、 私みずから地域に出かけて県民の皆さんとひざを交えて懇談し、 そして県下の皆さん方がそういったことでやる気を起こして、 麦じょうちゅうやハウスミカンといったような地域の顔となるものが育ち、 それが育つとまた各地域の者が何とか自分もそういうことをやってみようということで、 だんだんとやる気が起こってきたのではないかと思っております。
 このようないわば内発的な地域おこしの手法でありますが、 こういった内発的な地域のポテンシャリティーを引き出すような地域おこしということは、 国内はもとより世界じゅうからも注目を集め、 また内発的発展方式として中国の学者からも注目をされるようになりました。 これは、 私が何も向こうに行って説明したんでありませんが、 向こうが非常に注目をしてきたことであります。
 国内におきましても、 北海道の横路知事さんが一村一品運動という名前で提唱し、 熊本の細川知事も日本一づくり運動、 とうとう本人が日本一になって首相になったわけですが、 日本一づくり運動、 また鳥取県ではジゲ起こし、 ジゲというのは地場という意味だろうと思うんですが、 ジゲ起こし運動といったことで各県も非常に特産品づくり運動ということでいろんな運動も起こって、 共鳴現象が起こりました。
 海外においても、 中国の一廠一品、 海軍工兵廠という廠という字ですが、 また、 一つの村が一つの宝、 一村一宝運動、 マレーシアはマハティール首相みずから勉強されまして1K1P、 Kはコミュニティー、 Pはプロダクトであります。 フィリピンはワン・バランガイ― バランガイはタガログ語でコミュニティーという意味でありますが、 ワン・バランガイ・ワン・プロダクトということで具体的な名前もついた運動が国々に広まっております。
 現在、 フィリピンの各地域の首長さんが大分に来て、 大分の県内を、 JICA、 国際協力事業団のあっせんで今、 勉強に来て、 県内を回っているところでもあります。 そういった方が後を絶たない状態であります。
 そういった物づくりに私はとどまりませんで、 地域独自の文化、 また湯布院のような新しい形の地域おこし、 むらづくり、 またスポーツをてこに地域おこしを行う一村一スポーツ、 こういったことでだんだんこの運動が広い範囲で定着してきたように考えておるわけでありまして、 最近はもう、 一村一品という言葉じゃなくても地域の皆さんが自発的に自分たちの地域をおこすための独自な運動をし、 また独自な産品をつくり出すというようなことになっているわけであります。
 先般は、 ここに、 議席におられます上津江村の村長やっとった井上議員のところで森の中のヒラメというようなものをつくって、 私のところで試食会もいたしました。 こういうことで独自の地域が独自の物産をつくって、 それによって地域を活性化しようというようなことが現在でも各地域で行われております。
 今後のこの具体的な成果としては、 物づくり、 人づくり、 地域づくり、 文化創造、 いろんな分野にあらわれておるわけであります。
 物づくりにつきましては、 議員もご紹介されましたから申し上げませんが、 9年度の販売額が55年対比で3・8倍ということで、 いろいろ個性的な産品も今出てきているわけであります。
 これからは、 こういった意味でそれぞれの特産品をさらに磨きをかけて、 それが全国ブランドになっていくような技術的な手法をもっと勉強してもらうための県の農産品加工指導センターの充実とか、 こういった指導体制、 またアドバイスの体制、 こういったものを積極的にもっと進めていかなければならないと、 そう考えているところでございます。
 また、 一村一品地域特産品創出促進事業という事業を、 これは商工労働部にありますが、 それぞれ地域の生産加工技術の向上や独自性あるデザインの開発を、 それぞれ料理の研究家の人や皆さん方に来ていただいて今開発をしております。
 例えば、 杵築市のアナゴのかば焼きでございますとか、 国東の竹取物語セットでございますとか、 また臼杵の佐藤のハモの皮巻きとか、 いろんな品物が今、 俎上に出ておりますが、 全部それがうまくいくとは思いませんが、 これからいろんな技術的なアドバイスもして、 だんだんそれを育てていこうという機運も盛り上がってきております。
 また、 大分に現在あるいろんな特産品を東京で大分ふるさとショップということで、 大分の縁のあるような料理店、 こういったショップでこれを出すと、 それを皆食べてもらってPRするという大分ふるさとショップというマーケッティングの強化によるブランドの確立を図ると、 また大分県内に、 国東町の夢咲茶屋、 清川村物産センター、 里の駅、 大山町の木の花ガルテン、 こういったようなことで地域内の流通体制の整備も今図っているところであります。
 人づくりの面におきましては、58年に開設した豊の国づくり塾が1400名卒塾し、 それぞれの地域で活発に活動をいたしております。 例えば、 宇佐市の豊の国宇佐市塾、 横光利一や双葉山など地域にゆかりのある人物や歴史、 文化を取り上げる宇佐細見をテーマに活動しておりますし、 つい最近、 NPO法案の認可の第2号となりました中津市の豊前の国建設倶楽部というNPO法案の承認を得た団体がありますが、 これも山国川の上流と下流の交流をテーマに活動する地域おこしの団体であります。 こういったことで、 豊の国づくり塾や農業平成塾、 また豊の国商い未来塾、 豊の国観光カレッジ、 こういった各分野における人材育成をさらに積極的に進めていって人づくりに努力したいと。
 また、 母子家庭のリーダーの養成のための豊の国しらゆり塾、 母子家庭のお母さん方が半年間、 いろんな法律の勉強やいろいろまた再就職をするための技術の勉強をいたすところでありますが、 大変評判がよくて毎年、 塾生が入ってまいります。 こういったことや、 また高齢者や婦人の地域におけるリーダー養成を目的とした高年大学校、 婦人大学校、 こういったものもこの一村一品の塾生の塾と同じ発想での人づくりの機関であります。
 また、 これからは文化の時代ということで、 朝地町の朝倉文夫を核とした美術の里づくり、 庄内町の神楽の里づくり、 またこれから文化立県宣言に基づきまして、 さらに各地域での文化というものを向上していくこともこの運動の一つの方向だと思っております。
 いずれにいたしましても、 少子・高齢化社会、 地方分権社会への移行ということでいよいよ地域の自立、 また地域での具体的な政策をみずから考え、 みずから創造するという社会になっていくわけでございますので、 この一村一品運動の精神の必要性はますます高まっていると考えております。
 直入町のドイツとの交流によるまちづくり、 久住町の年間210万人を超えるに至った観光によるまちづくり、 九重町の南国九州のイメージを逆転させた 「氷の祭典」 の開催やスキー場の開設、 また宇目町の 「うめりあ」 やトトロのまちづくり、 佐賀関町の関アジ、 関サバのブランド化の取り組み、 杵築市のハウスミカンを初めとする農業振興の実例を見るときに、 私は、 一村一品は古いどころか今なお新しいものとして県下各地域で活発に展開されているものであり、 これをさらにさらに伸ばしていかなければならないと思っております。
 ただ、 一村一品というネーミングのために、 どうしてもこれは農村地域の特産品づくりというイメージでとられがちでございますので、 大分市とか別府市とか、 こういう都市部にあってこの運動をどのような形で展開しておるのかということがわかりにくい点が多いように私も思います。 したがって、 これはまあネーミングはー この、 村というのは、 これは行政組織上の市町村の村じゃなくて、 コミュニティーも村ですから、 東京も江戸村である、 大分市も大分村であると。 平仮名の一むら一品と言った方がよかったんですが、 まあ一村一品の方が表現がいいもんですからこういう言葉にしたもので、 どうしてもこれが過疎地域、 農村地域での特産品づくりに偏るようなとられ方をするもんですから、 一村一品二十周年を迎えましてもう1度、 運動の原点に返りまして、21世紀を生き抜く新しい県民運動としての展開につきまして、 こういったネーミングも入れましてこれからの新しい方向を今考えておるところでございます。
 まさに、 議員がご紹介された溝口さんの言葉のように、 これは大きな大分県というイメージの全国に向け、 世界に向けての情報発信でもありますし、 この精神を生かして、 世界にそれが有名になってくると地域の人たちが自分の地域に誇りを持つ、 そして何よりもこれは実践活動であります。 いろいろと批判するよりもまず行動、 実践、 キャン・ドゥ・スピリット、 なせばなるの精神でこの運動をさらに県民の中に大きく定着させていきたいと考えているところであります。
 その他のご質問につきましては担当部長より答弁を……。
 日野議長 曽根崎企画文化部長。  
  〔曽根崎企画文化部長登壇〕
 曽根崎企画文化部長 まず、2000年問題に関するトラブルの想定と対応につきまして、 不測の事態が生じた場合の対応も含めましてお答え申し上げます。
 県といたしましては、 ことし二月に設置いたしました実務担当者レベルのコンピューター西暦2000年問題対策委員会を中心に、 この問題に取り組んできたところであります。
 まず、 県が保有しております交通管制システムや県立病院の人工呼吸器、 発電所集中監視制御システムなど、 人命、 生活、 財産や公共の安全と秩序の維持にかかわるものなど県民生活に密接に関連する七十一のシステムを重要システムとして位置づけまして、 これらのシステムやプログラムの点検、 修正、 模擬テストを繰り返し行ってきたところであります。
 また、 万一トラブルが発生した場合を想定して、 代替手段や年末年始における稼働状況の確認、 立ち上げテストの実施などを盛り込んだ危機管理計画の策定を進めておりまして、 九月末には対応を完了する予定であります。
 さらに、 行政関係はもとより、 電気、 ガス、 水道等の社会インフラに万一問題が生じ、 住民生活に影響が及ぶ場合も想定しまして対応を進めていく必要がありますため、 今月17日には、 副知事を本部長とするコンピューター西暦2000年問題対策本部を発足させ、 体制を強化したところでございます。
 また、 今月8日、 9日には、 自治省等関係省庁と県及びエネルギー、 交通、 医療など民間重要五分野の事業者との間で、 年末年始の緊急事態等を想定した情報連絡に係る模擬訓練・試行が実施されたところであり、 今後、 市町村やインフラ事業者を含めた訓練が数回実施される予定であります。
 今後は、 県の対策本部を中心に、 万一問題が発生した場合に備え、 関係機関との連絡体制を整備し、 危機管理体制の強化を図っていくこととしております。
 次に、 一村一品運動に関するご質問のうち、 まず大分市の一村一品運動についてでございます。
 大分市の一村一品につきましては、 オオバ、 ニラ、 ミツバなどの農産物が目立ちますが、 豊の国づくり塾の塾生たちが大分川の河川敷で行います豊の国たこあげ大会は、 昭和61年に始めて既に14回を数え、 冬の一大イベントとなっております。 また、 市民挙げての夏祭りである府内ぱっちんや鶴崎踊りも立派な一村一品であると考えております。
 また、 豊の国商人塾ではこれまで12期、 262名の卒塾生がおりますが、 大分市出身者が117名を占めており、 卒塾後、 商店街の活性化や産品の開発、 イベント開催などに活躍する多くの人材が育ってきております。
 今後は、 今年度、 各地方振興局ごとに開設することにしております豊の国商い未来塾や豊の国づくり塾への地域づくりグループや地元企業のほか各種団体の幅広い参加などにより、 有為な人材を数多く養成してまいりたいと考えております。 これらに当たりましては、 大分市とも連携をしながら進めてまいりたいと存じます。
 次に、 加工分野の強化についてでございます。
 先ほど知事からもお答えいたしましたが、 県はこれまで、 全国で初めての農水産物加工総合指導所やきのこ研究指導センターなどを通じまして、 加工技術や商品開発など付加価値の高い加工品生産に対する支援策を講じているところであります。
 また、 ふるさと産業おこし事業による久住町の生ハムや、 フードシステム高度化対策事業による玖珠町の食肉加工品、 九重町の茶加工品の開発など、 地域の顔となる特産品の開発を支援しております。
 今後は、 安心院のワイナリーのように生産、 加工、 流通を一体的に行う地域複合産業の育成にも力を入れ、 販売力のアップと地域雇用の創出を図ってまいりたいと考えております。
 次に、 運動推進のための組織についてでございます。
 この運動は、 あくまで地域住民が自主自立の精神でみずからの発想に基づいて行う実践活動であり、 行政がそれを後押しする姿勢を貫いてきたところであります。
 また、 品目も地域の特産品、 文化、 祭りなど多岐にわたり、 その内容も物づくりから人づくり、 地域づくりなど各般にわたっておりますことから、 企画文化部、 商工労働観光部、 農政部、 林業水産部などの専門部局におけるきめ細かい対応を必要としております。 したがいまして、 個別の対応は各部局が相互に連携し、 協力、 協調しながら行い、 これを企画文化部が総括するという現在の体制が弾力的で合理的であると考えております。
 以上でございます。
 日野議長 市橋総務部長。  
  〔市橋総務部長登壇〕
 市橋総務部長 2000年問題に関する市町村への指導についてお答えいたします。
 市町村におきましては、 上下水道や消防、 救急、 さらには年金の支給など住民の日常生活に密接にかかわる業務を行っておりますので、 2000年問題に対しては万全の対策が求められております。   県といたしましては、 これまでもプログラムの修正や模擬テストの実施はもちろんのこと、 対策本部の設置や危機管理計画の策定につきまして、 繰り返し早急な対応を指導してまいりました。
 また、 9月1日の知事と市町村長との懇話会におきましても、 直接、 市町村長に対し積極的な取り組みをお願いしたところであります。
 現在、 9月末での対応状況を調査中であり、 この結果を踏まえ、 取り組みがおくれている市町村に対しては指導を徹底してまいりたいと考えております。
 さらに、 住民の不安が生じることのないよう、 これまでの取り組み状況や緊急時の連絡体制等の各種の情報を積極的に提供するよう要請してまいる考えであります。
 以上でございます。
 日野議長 安倍福祉保健部長。  
  〔安倍福祉保健部長登壇〕
 安倍福祉保健部長 まず、 2000年問題に関する県立病院の体制についてお答えをいたします。  県立病院においては、 コンピューター2000年問題に対応するため、 国の指導に基づき誤作動を起こす可能性のあるシステムや医療機器についてプログラムの修正、 交換を今月初旬までにすべて終了し、 模擬テストの実施結果においても2000年問題発生のおそれがないことを確認したところであります。  今後は、 連動するシステムを同時に稼働させる模擬テストを行うなど万全を期してまいりたいと考えております。
 また、 不測の事態への対応として、 今月末までに危機管理計画を策定をいたしますが、 この計画では、 患者の安全性確保を目的に、 責任体制や問題発生時の対応体制、 対応手順、 復旧方法、 代替措置などに加え、 薬品や医療材料の確保、 燃料や飲料水等ライフラインの確保対策についても盛り込むことにいたしております。
 いずれにいたしましても、 県民医療の基幹総合病院として、 事故の発生防止と万一事故が起こった場合にも的確な対応ができるように万全の対策を講じてまいりたいと考えております。
 次に、 障害者に優しいまちづくりについてお答えをいたします。  本県では、 平成7年に福祉のまちづくり条例を制定し、 県はもとより市町村及び民間事業者等が協力しながら、 バリアフリー社会の実現を目指して各種の施策を推進いたしております。
 具体的には、 建物のスロープや身障者用トイレの設置、 歩道の段差解消、 音響信号機の設置等を進めるとともに、 大分県やさしいまちづくり推進協議会及び県下六地区に地区推進協議会を設置をし、 優しいまちづくりに関する県民意識の啓発に取り組むなど、 ハード、 ソフトの両面からバリアフリー化を推進いたしております。 こうした中、 最近では、 大分駅と別府駅において車いす対応のエスカレーター設置工事が始まりますなど、 交通施設のバリアフリー化も進められております。
 また、 議員が一村一品運動の優等生と言われた大分国際車いすマラソン大会は、 毎年、 国内外から400名を超える選手が参加する世界最大規模の公認大会で、 世界の障害者の皆さんの目標とされる大会に発展をいたしました。 大会運営も、 約3000人の多種多様なボランティアの参加によって支えられているユニークな大会でもございます。
 県といたしましては、 このような大会の開催等を通じまして障害者の社会参加を促進し、 障害者に対する社会の理解を深めるよう一層の努力をするとともに、 今後とも県都大分市を初めとする市町村等と連携を密にして、 障害者や高齢者を含むすべての人が安心して行動することのできるバリアフリーのまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
 以上であります。  
 日野議長 再質問はありませんか。 ―渕健児君。
 渕議員 今、 るる答弁をいただいたわけでありますけども、 くどいようでありますけども、 大分市の一村一品のことにつきまして、 ちょっとお願いを申し上げておきたいと思います。
 まあ、 ある面では私も長いこと市会議員をしておりましたので、 自分の反省でもあるわけでありますけども、 先ほど出ました鶴崎踊り、 これ、 ご案内のとおり県からも指定を受け、 そして国の選択を受けた無形文化財でございまして、 この踊りは2日間の大会だけでも7万人ほどの人が集まるというような、 もうすごい大会であるわけでありますが、 この運動、 それぞれ皆さん、 その鶴崎踊りを保存したり、 あるいは発展させるためにそれぞれの立場でみんな努力しておるわけですけども、 例えば大分県の一村一品のリストを見ますときに、 鶴崎踊りというのは一村一品の運動という形では置かれてないわけですね。 これはもう大分市に責任があると、 こういうように思うわけですが、 そういう面で一村一品運動のレールに乗せることによりまして、 なおその鶴崎踊り、 一つの輝きが増してくるであろうし、 大きくなるでありましょうし、 発信がまだ大きくなってくるであろうと思うわけでありますし、 そしてまた知事がよく言われるように、 そういう行事を、 イベントを通じてまた人材が育っていくと、 こういう側面もあるわけでありますので、 大分市は特別だというふうな扱いでもないんでしょうけども、 何となく大分が農産物以外は参加してないというイメージが非常に強いもんですから、 先ほど知事から20周年を迎えて新たな決意も伺いましたので、 ぜひ大分市につきましてはそれなりのご配慮をいただけましたら非常にありがたいと、 こういうふうに思うわけであります。
 それから、 20年という一村一品は数えておりますので、 当初参加された、 まあ溝口薫平さんなんかももちろんそうでございますけども、 参加された方々は当初、 物すごい興奮を感じて運動に参加したと、 こういう話を書物で承ったことあるわけですけども、 年月がたつにつれまして、 またある程度、 運動が実現していきますと現状で満足するということも、 これは人間ですからあり得るわけでありまして、 そういう面では20年という年月を重ねておりますので、 一村一品のルネッサンスじゃありませんけども、 いろんな意味で人づくりの新しい気持ちでぜひお取り組みをいただきたい。
 そしてまた、 大分市の中には企業がたくさんありまして、 企業の中には有能な人材がたくさんおるわけですけども、 彼らが県政とか市政の中にどうして参画していいかわからないちゅう側面も随分あるわけでございまして、 そういう彼らの参加の場というのも、 塾にも気軽く参加できるというような、 そういう点もいろいろ配慮していただきまして、 ぜひリーダーの養成が1人でも多くできるように、 そして県政にも市政にもいろんな形で参加が1人でも多くなるように、 ぜひご配慮をいただけましたらと思うわけであります。 重ねてお願いを申し上げておきます。 終わります。


一般質問集戻る