平成19年第2回定例県議会 一般質問
1.政策県庁について
広瀬知事は、「地方分権の流れの中、自治体が独自の政策を打ち出し、地域間競争を勝ち抜かなくてはいけない」として、広瀬県政スタート時から政策県庁を掲げてこられました。一期4年間、行財政改革をドラスチックに推進され、組織のあり方や職員の意識は大きく変わってきましたが、知事と同じ思いで仕事に取り組んでおられる県庁マンが何人いるのか。職員1人ひとりではまだまだ温度差があり、率直に申し上げ、意識改革は道半ばの感は免れません。長年なれ親しんできた行政組織特有の縦割り意識や先例踏襲主義は根深く残っており、時として抵抗勢力となることがあります。
我が党の近藤議員の代表質問で知事から答弁をいただき、政策県庁に向け、職員提案制度をスタートさせたことや、現場で職員が得た情報を共有するシステムの設定、また、各部局の主管課の課長補佐クラスの職員から成る「ちえのわ会議」を毎週開催し、政策論争を行うこと、さらにトップマネジメントとしての部長会議の活性化などの新たな取り組みに着手することを伺いました。
職場レベルや部局間、そして部局長の各段階で情報収集や政策論争を活発化させる仕組みを構築し、政策県庁実現に向け、並々ならぬ知事の決意が伺えます。特に、「ちえのわ会議」においては、部局の予算の取りまとめなどの仕事を担う中堅の職員が部局の垣根を超えて連携を図りながら新たな政策について検討するとのことであり、大いに期待しています。
そこで質問ですが、政策県庁実現のかぎは職員1人ひとりの政策立案に対するモチベーションをいかに高めるかであります。民間企業では、いい仕事をした社員には給料とは別に報奨金を出すとか、実績を出した社員には抜てき人事などさまざまな厚遇制度がありますが、公務員にはそのようなものはありません。私はかねてより、能力、実績主義に基づく賃金体系として、いわゆる職能給の導入を強く主張してきました。責任の重い人には責任に見合った賃金を、努力する人が報われる職場にしなければならないと考えています。これが真の平等であり、職場の活性化につながると確信するのであります。職能給の導入について見解を求めます。
また、役所の人事も時代とともに変わりつつありますが、評価は、俗に言う減点主義人事であります。新しいものにチャレンジしたことは評価されず、ミスがあれば減点される。仕事もほどほどに、やり過ぎるとまずいというような風潮があります。政策県庁実現のかぎは、職場の政策立案に向けたインセンティブをいかに高めるかにかかっていると思います。新しい仕事に挑戦し、どのような成果を出したのかを評価する加点主義人事を積極的に採用し、頑張っている職員には、特進、抜てきなど人事面で評価をし、厚遇すべきと考えますが、あわせて見解を求めます。
さらに、私は、人事や給与面での配慮に加え、職員1人ひとりが個々に充実感、達成感などを味わえるような工夫が必要だと思います。一例として、「ちえのわ会議」等で提案された政策の内容を、その立案者も含めて広く県民に紹介する、あるいは知事表彰を行うなど考えてみてはどうでしょうか。ご見解を伺います。
次に、「ちえのわ会議」等の政策を検討する場においては、現状、実態や県民の意見の把握、課題解決の方法、類似する政策の効果などについて多角的な観点から衆知を集めて議論することになるはずであります。高い意識を持つ優秀な県職員がちょうちょうはっしの議論を闘わせ、練り上げた政策が具体的に予算化され、実現されなければ全く意味がありません。
これまでの政策形成の過程では事業部局が立案した政策を査定権を持つ総務部が査定するという図式があったわけですが、これからの新たな政策県庁を実現するためには、政策立案の段階でこの2つの機能がより緊密に連携をとり、むしろ協働していく仕組みづくりが不可欠だと考えます。
プラン、ドゥ、チェック、アクトのいわゆるPDCAサイクルが機能する政策県庁を本格的に始動させるに当たり、まず、この政策立案、予算編成の流れを具体的にどうつくっていくのか、伺います。
【 答 弁 】 大分県知事 広 瀬 勝 貞
初めに、政策県庁の実現に向けてのご質問でございました。
政策県庁の実現を目指すためには、職員の動機や意欲を高めて、職員が主体的に考え、行動して職務に取り組むよう促すことが大事でございます。 そのためには、能力、実績に対して給与や人事面で適正に処遇することもそうですけれども、そもそも組織の目標と職員の使命を明確にし、その上で職員の思い、意欲、その裏づけとなる能力を大事にした人事管理を行うことが重要だと考えます。
こうした考えによりまして、18年度から人事管理の運営方針を作成いたしました。
その中で、能力、意欲、実績による幅広い人材の登用を柱の1つとし、これとあわせまして、仕事のためにみずから学習しようという職員を支援する人材の育成、目標達成をより重視した人材の活用、健康で働きやすい職場環境づくりによる職員の支援を総合的にバランスよく行うことにしております。 また、この方針は全職員に公表、周知することによりまして、職員にわかりやすい適正、公平な人事管理を行って、志気の高揚と組織の活性化を目指すことにしております。
議員ご指摘の能力、実績主義に基づく給与制度に向けて、人事委員会勧告に基づき、18年度から年功による昇給を抑制しまして、より職務、職責に応じた給与となるよう給料表の構造を改めました。また、勤務成績をより昇給に反映できる仕組みに見直したところであります。 また、頑張っている職員の登用に向けては、平成16年度から、課長級などへの昇任基準を見直しまして、上級、初級等の採用区分や、あるいは中途採用といったような採用の時期にかかわらず、より能力、実績を反映できる昇任制度に改めたところであります。
これからは、能力、実績を適正に評価し、給与や人事面で報い、あるいは頑張った職員を表彰するといったことが一層重要になってまいります。この能力、実績主義をさらに進めていくためには、公平、公正で客観性、納得性の高い評価の仕組みづくりが不可欠であります。そのため、17年度に勤務評定制度を改正、整備いたしまして、評定者の育成も行うこととしたところでございます。
勤務評定制度の整備では、評定対象を現業職員も含めた全職員に拡大しました。評定の客観性を高めるために、所属長による単独評定を複数評定に改めました。また、評定基準を明確化し、全職員にその基準を開示するとともに、特に評定の低い職員には、結果の開示と理由の説明も行うことにいたしました。
評定者の育成では、評定者研修を行うとともに、所属長による評定のぶれを修正するために模擬評定研修も実施しております。
加えて、本年度からは、新たに審議監と振興局長に対しまして目標管理による業績評価の試行も行っております。
私も先般、直接、審議監や振興局長から目標を聞いたところでございますけれども、さて、この結果をどのように評価していくかということについては、よくよく考えていく必要があるというふうに痛感したところであります。
今後とも、このような取り組みによりまして、職員の能力、実績を適正に評価して、職員の能力、意欲を高め、組織を活性化する人事管理によって政策県庁の実現を図っていきたいというふうに思っております。
次に、政策の予算化についてのご提案もありました。
政策形成で重要なことは、出発点となるシーズ、種をいかにして見つけ出すか、そしてその政策の種を時を移さず政策という木に育て上げていくかということが大事でございます。
そのためには、職員が徹底的に現場に足を運んで県民の皆さんの声をくみ取るという努力をするとともに、時代の変化を敏感に感じ取れるよう感性を磨いておくということも大事であります。
また、そうして得た情報を常に上司や同僚と議論し、いつでも予算化できるように攻めの姿勢で準備しておかなければならないと思います。
私もこの4年間、行財政改革を進めながら予算を編成してまいりましたけれども、他方で、厳しいシーリングを言いわけにして新しい施策を打ち出すことに消極的になっていないか、あるいは部局横断的な取り組みが必要なのにセクショナリズムに陥っていないか、常に職員に問いかけ、また、自分自身も注意を払ってまいりました。
シーリングに関係なく、また、部局を超えて要求できる特別枠予算を設けたり、予算編成に先立ち、翌年度の県政の基本方針を全庁で議論する政策形成ヒアリングを行う中で少しずつ政策先行型の県庁に変化していると考えております。今回、本格的な政策自治体への脱皮を目指すことといたしました。
議員ご指摘の政策立案から予算化への流れをどのようにつくっていくかという課題でございますけれども、政策県庁に本腰を入れるに当たりまして、私も非常にその点を重要視したところでございます。
そこで考えたのが、一つは、職員1人ひとりのアイデアが具体的な事業や政策につながっていくルートをつくっておくということであります。このため、全庁的に予算化を前提とした政策提案制度を設けまして、各部長に出された提案を事業予算に結びつけるように努力してもらうことにしております。
もう1つは、要求する事業部門と査定する財政部門との間に、ジョイントといいますか、継ぎ手を挟むということであります。
これまで、翌年度の重点政策を定め、予算の特別枠の使途を決める県政推進指針を財政部門と同じ総務部に担当させておりましたけれども、総務部では常に財政状況が厳しいということが頭にあるものですから、その政策前進に向けての課題と二律背反に立たざるを得ないということになります。
また、時間的制約の中で、予算要求前に事業部門と予算部門との事業化に向けた協議が十分に行われないままに予算案決定に至って、せっかくの政策の種が予算に反映されないというようなこともあります。
このため、今年度から指針の策定を企画振興部に移しました。そして、あわせて、その原案を各部の予算、企画担当の職員を集めた「ちえのわ会議」で議論させることにいたしました。
「ちえのわ会議」には、部局を超えた政策議論はもちろん、具体の事業が県民ニーズにマッチしているのか、費用対効果はどうなのか、予算化に向けてクリアすべき課題の前さばきも含めまして、財政部門と十分に連携させたいと考えております。
こうした全庁的な取り組みを通じまして、政策の種に水を与え、実のなる木に育てていくという立案から予算化に向けた流れをつくり上げて、県民ニーズに的確に対応できる政策県庁に脱皮していきたいというふうに考えているところでございます。
2.県立病院改革中期事業計画の進捗状況について
私は、病院改革に強い関心を持ち、これまで議会で再三、自分の思いを訴えてきました。18年の第2回定例会におきましても、地方公営企業法の全部適用に当たり、病院事業管理者に、病院経営の最高責任者としての今後の改革の基本方針についてただしたところ、管理者から、「県立病院の使命は医療面で県民の安心、安全を与えることであり、良質な医療の提供が将来にわたって持続可能となるよう徹底した改革を進め、自立した経営基盤を確立することが不可欠である。医療の質の向上、経営の健全化、繰出金の計画的削減を柱に、20年度の収支均衡を目指し、県民の期待にこたえる」との力強い決意が述べられました。
病院改革を進めるため、中期事業計画を策定し、その計画に基づき、管理者のリーダーシップのもと、県病職員挙げて改革に取り組んでいると伺っております。 さて、18年度は新たな経営手法により船出しましたが、診療報酬の大幅なマイナス改定や医師不足が社会問題として指摘されるなど病院経営を取り巻く環境は日々厳しさが増しています。このような厳しい環境の中、18年度の取り組みの結果はどうだったのか、伺います。
また、20年度収支均衡の見通しについても、あわせてお伺いをいたします。
【 答 弁 】 病院事業管理者 斎 藤 貴 生
総医療費抑制を基調とする国の医療制度改革により診療報酬の大幅なマイナス改定が行われており、また、地方における医師不足が顕在化するなど、病院経営を取り巻く環境は非常に厳しい状況にあります。
このような中、県立2病院が県民に良質な医療を将来にわたって持続的に提供できるよう、平成18年9月に中期事業計画を策定し、病院改革を戦略的に、かつ、目標を持って進めているところであります。
計画は、医療の質の向上と経営の健全化、繰出金の計画的削減を柱に、具体的取り組みとして、18年度は、急性期医療への徹底した転換、手術室、ICUの活用、病床利用率の向上、病診連携の推進等に取り組んでまいりました。
また、費用縮減については、委託業務の全面見直しや原則一般競争入札の実施など徹底的な見直しを進めております。
計画初年度である18年度は、病院事業全体で約5億5,000万の赤字に抑制する目標を立てていましたが、職員の努力により約4億4,000万円の赤字に抑えることができ、目標を約1億円上回ることができました。
なお、これは、18年度診療報酬マイナス改定相当分の約2億円、繰入金削減分の約3億円、合計約5億円の収益の減少を吸収した上でのものであります。
また、20年度収支均衡の見通しについては、現在、県立病院及び三重病院でも若干名の医師が欠員であり、さらなる医師不足も懸念されており、経営環境はますます厳しくなると見込まれ、予断は許しませんが、中期事業計画に沿って、がん並びに救急医療等の高度専門医療の充実、徹底した経費の節減に引き続き取り組むとともに、医師確保にも全力を挙げ、20年度収支均衡に向け、私自身、不退転の決意で臨み、全職員、力を合わせて努力してまいりたいと考えております。
【 再 質 問 】
県立病院の件、斎藤管理者、ありがとうございました。
私にとりましては非常に気になったところですけども、中期事業計画の初年度ということで特に注目しておりました。こういう乱暴な言い方したら失礼ですけども、最初の年がうまくいったら、ほとんど物事というのはうまくいくと思います。それほど私は最初の年というのを注目しておったわけです。 今伺いましたら、予定よりも1億改善できた。その上に、思わぬ診療報酬の切り下げをはじめいろんなことがあって、5億ほどのみ込んだ上で実質6億近い改善がなされたということになります。これはすばらしいと思います。
あなたを中心に、これからも県病職員挙げて、目的に向かって頑張ってほしい。そして、名実ともに大分県の医療の中枢を担う県立病院になってほしい。基盤ができれば、いい医者を呼んだら、いい医者は患者をくわえ込んできますし、そしてまた、新しいいい機械も設置できる、こういうことになってくると思いますので、ぜひこれからも頑張っていただきたい、熱い熱いエールを送っておきたいと思います。
3.薬種商の後継者養成と試験制度について
薬種商とは薬事法に基づき医薬品販売業の許可を受けたもので、明治以前から存在しています。薬種商は一般用医薬品の専業販売業者として大変重要な地位を占めており、地域に密着した薬の相談店、いわゆる薬店として、全国に15,000店、県下では約300店が営業を展開しております。
近年、薬種商販売業を取り巻く環境は急速に変化し、規制緩和のうねりの中で、医薬部外品がコンビニ、スーパーなどで販売できるようになったり、郊外に大型ドラッグストアが数多く出店し、安値による乱売合戦が行われるなど、環境は大きくさま変わりしてきました。地域に密着し、信頼されていた町や村の薬店の存在が危ぶまれています。
一方、近年、高齢化が他国に例を見ない速さで進展しており、生活習慣病を中心に病気、病人が増加する中、医療費がかさみ、国の財政を圧迫する一方、少子化が進み、国民皆保険制度を支えてきた社会基盤が大きく変化し、自分の健康は自分で守るセルフメディケーションという病気予防の意識がますます必要になっています。このような観点から、県民の健康を守り病気にならない身体づくりをするために必要なヘルスケアアドバイスも必要になってきます。
今後、改正薬事法により大衆薬の役割が相対的に高まっていくことも予想されることから、薬種商には、対面販売により消費者に対して医薬品についての情報提供や相談に対する対応が期待されています。地域社会に根差した営業活動こそ地域の軽医療に貢献することができると思うのであります。 そこで質問です。
1点目は、薬種商をどのように評価しているのか。薬剤師との役割分担も含めて、今後あるべき方向をお示しください。
2点目、薬種商は地域のヘルスケアステーションとして地域の医療、福祉をサポートしていますが、会員の高齢化が進み、後継者もなく、近年、お店の廃業が数多く出てくるのではないかと心配しています。薬局、薬店のない町村が出現し、地域医療のヘルスケアステーションがなくなるのではと危惧しています。
一方、薬種商大分県認定試験の合格者数を見てみますと、1998年には33名合格していましたが、2001年7名、2002年9名、2003年六名、2004年9名、2005年11名、2006年4名と合格者が極端に少なくなり、協会関係者から、大分県の試験は薬剤師のレベルより高く難しいとか、現状認識が甘いのではないか、行政が大きく政策転換したのかなど言われています。しかし、県下の現況は大変厳しい状況にありますので、今後、研修会や講習会を充実させるなど対策を講じて、合格者を、つまり後継者を多数出せるよう早急に対処してほしいと思います。見解を求めます。
また、合格者の薬種商に対する資質維持の担保を県としてどのように対応するのか、見解を求めます。
【 答 弁 】 福祉保健部長 阿 南 仁
薬種商は、一般用医薬品販売の専門家として、県民の健康を守るという重要な役割を担っております。
また、薬剤師は、医薬品の販売に加え、調剤や病院での薬剤管理指導など、医療の担い手としての役割を果たしていただいております。
今般の薬事法改正により、薬種商は登録販売者に移行し、新たに適切な情報提供と相談対応の専門家としての役割が義務づけられることとなります。
今後は、医薬品の安全確保と適正使用の指導を通じて県民の保健衛生の向上に寄与することが期待されます。
次に、薬種商試験についてでございますが、過去10年間の状況を見ますと、大分県の平均合格率は33・5%で、九州の30・1%や全国の37・7%とほぼ同一レベルでありますが、受験者数の減少に伴い、合格者数も少なくなっております。
なお、この試験は医薬品による健康被害の発生防止を図る上で極めて重要な資質確認試験であることから県が実施しておりまして、試験を公正に行うため、県職員が講師を務める試験準備のための講習会等は実施できませんが、受験資格などの実施要領等については関係団体に十分説明したいと考えております。
最後に、薬種商の資質維持については、社団法人大分県薬種商協会からの要請を受け、毎年、全国統一講習会に県から講師を派遣し、薬務に係る最新の情報をお伝えしているところであります。
今後とも、改正薬事法の平成21年度の施行に備え、薬種商の皆さんに必要な情報を提供し、資質の維持向上を支援してまいりたいと考えております。
【 再 質 問 】
部長、九州のレベルとおんなじぐらいだというお話もありました。確かに数字的にはそうなんですけども、しかし、考えてみてください。今、大分県下における薬種商の会員の年齢別の構成を見てみますと、薬店をやっておる方で80代が18人、70代が28人、60代が75人、50代が127人。50代以上で、全体の70%。本当に高齢化しており、後継者がいない。
薬種商には地域において保健、医療の分野で重要な役割を担ってもらいたいという行政の考えがあるんであったら、薬種商の試験制度を検討してみては如何か、問題の出し方が、大分県は薬剤師の試験よりも難しいと業界で評判になっています。突出しておるんですから。
率直に言いますと、落とすための試験ではだめで、薬種商を多くつくる、その為には、何が必要なのか、行政として、個々のレベルを上げるように教育をして試験を実施したらどうですか。問題をやすくしてくれなんて言いません。地域の要請にこたえていくことが、僕は行政の仕事だと思います。
そういうことをやることによって、地域の保健、医療が守っていける、あるいは軽医療に貢献できる、医療費も少なくて済む、間違いのないようにご指導をお願いしたいと思っております。
4.精神障がい者に対するバス運賃等の公共交通運賃の割引について
平成7年、精神保健福祉法が制定され、精神障害者保健福祉手帳が制度化されてから11年が経過しました。現在、県内では3,744名の人たちが手帳の交付を受けております。
精神障がい者が地域の一員として安心して社会生活を営むには、病院への通院と服薬の治療を継続することが絶対的に必要であります。また、あわせてリハビリ訓練や社会適応訓練にも取り組み、共同作業所や訓練施設に通いながら社会復帰に向けて懸命な努力を続けられています。
精神障がい者がみずから就業して所得を得ることは極めて困難であり、その家族も高齢化しており、通院や通所訓練のための日々のバス運賃の負担は当事者や家族にとって大きな負担となっております。
本県では、身体障がい者や知的障がい者に適用されているバス運賃等の割引が精神障がい者のみには認められておらず、何とかしてほしいという家族の悲痛な声が心に響きます。
昨年、障害者自立支援法が施行され、精神、身体、知的障がい者の福祉サービスが一体的に提供される仕組みとなったこと、さらに昨年10月より精神障害者保健福祉手帳に写真が貼付され、本人確認も容易にできるようになったことなど条件整備が整ってきました。
そこで質問です。 全国でかなりの県や市町村でバス運賃等の減免措置が実施されていると伺っていますが、他県の状況について明らかにしてください。
また、バス運賃を初めとする各種交通運賃の減免措置の実現は、当事者、家族にとって永年の切実な願いであります。その実施に向けて県当局の見解を求めます。
【 答 弁 】 福祉保健部長 阿 南 仁
精神障がい者が地域で安心して生活するためには、病院や訓練施設等へ気軽に通院、通所できることが必要であり、バス、タクシーなど利用する公共交通機関の運賃の割引は大変重要なことであります。
こうした中、昨年10月から精神障害者保健福祉手帳にも顔写真が貼付され、本人確認が可能となり、全国的にも運賃割引制度を導入するバス事業者が増加しております。
国の調査によりますと、バスにつきましては、都道府県内のすべての事業者が割引を実施しているのは13都県、一部の事業者での実施は七道府県となっており、九州では、佐賀、長崎及び沖縄県が全事業者で、熊本県が一部で実施しております。また、タクシーについては、5府県で全部または一部の事業者が割引を実施しております。
県では、昨年7月に大分県バス協会、大分県タクシー協会、JR九州大分支社等に運賃の割引の実施について要請を行いました。その結果、県タクシー協会については、県の要請を受け入れていただき、運賃割引を実施する方向で準備を進めていると伺っております。
バス事業者に対しましても、既に実施している他県の状況を研究し、引き続き要請を続けてまいりたいと考えております。
県としましては、国に対しても、日本バス協会など関係団体の全国組織に対して精神障がい者の運賃割引の早急な実現を働きかけるよう要望してまいります。
今後とも、企業や団体等と協働しながら、精神障がい者及びその家族が安心して暮らすことのできる地域社会の実現を目指してまいります。
【 再 質 問 】
それから、もう1つ、障がい者のバスの運賃の関係でありますが、これは、実は昨年の10月に障害者の自立支援法ができたときに、大分県が全国に先駆けまして、サービス利用者の本人負担の軽減や小規模の作業所への助成等の支援策を強力に打ち出してくれました。
対象者は、非常に喜んでおりました、感激しておりました。
それほどいろんな面で理解のある大分県、障がい者福祉に関しては、とりわけ先進県であると私は思っておりますけども、それほどの大分県でありますので、言われた事情もよくわかります。バス会社がオーケーしなければできないとか、いろんな事情はわかりますけども、どうぞ部長、熱意を持たれてバス会社等に対して要請もやっていただきたい。
そして、早く実現できるように、1日も早くしてほしいと首を長くして待っておりますので、何とぞお力添えいただきますようにお願い申し上げます。
5.学校に設置されている焼却炉の安全管理について
今、地球では、温暖化による気象異変、オゾン層の破壊、熱帯雨林の消滅、砂漠化、酸性雨の被害拡大、有機溶剤や農薬などによる土壌、地下水汚染など、地球規模の環境破壊は深刻な問題として迫ってきております。
廃棄物の発生抑制、再使用、再生利用、熱回収、適正処分などさまざまな角度からアプローチが必要であり、あらゆる分野の専門家や行政、県民それぞれがネットワークを結び、物質的な循環だけではなく、情報、技術も含んだトータルな輪をつくることが求められています。今、私たちが取り組まなければならないのは、まさに循環型社会の構築であります。
近年、焼却炉から発生するダイオキシン類が問題化され、休止、封印された焼却炉がたくさん放置されており、その焼却炉からダイオキシン類が拡散し、土壌汚染も懸念され、早期解体、そして撤去が求められています。
このような観点に立ち、学校内に設置されている焼却炉について質問します。
平成9年10月31日付の文部省通知に基づき、使用を取りやめ、廃止されていると伺っています。
1点目は、使用を取りやめ、廃止後、撤去された焼却炉はどの程度あったのか。撤去の際の安全確認は十分であったのでしょうか。
2点目は、学校の敷地内に残っているものが現時点で何基あるのでしょうか。
3点目は、現存する焼却炉について、腐食が進み、かなり危険な状態ではないかと心配しています。校庭に設置されていることから、生徒や地域社会に対して、施錠や立入禁止等の安全措置が十分とられているのか。また、土壌汚染も懸念されますことから、できるだけ早く解体、撤去しなければならないと考えます。今後の見通しについて伺います。
【 答 弁 】 教育庁 教育長 小 矢 文 則
平成10年度から、すべての公立学校において焼却炉の使用を取りやめております。
まず、県立学校につきましては、今までに撤去した焼却炉は15校18基であります。
撤去に際しての安全確認は、国の通達に基づき、事前の環境調査を初め、汚染物質除去を含めた解体や廃棄物の処分など適正に行っております。 また、現時点での残存焼却炉数は55校75基でありますが、整備点検については、焼却炉の投入口があけられないように施錠や立入禁止など学校環境の安全を確保する措置をとっております。
なお、今後の見通しにつきましては、すべての焼却炉の撤去費用を約1億8,000万と見込んでおり、腐食が進んでいるなど緊急性の高いものについて、今年度の15基程度を初めとして、順次、計画的に撤去してまいりたいと考えております。
次に、市町村立小中学校につきましては、現時点で139校に146基の焼却炉が残存しており、19年度には7基の撤去が予定されております。
県教育委員会としましては、市町村教育委員会に対して、残存する焼却炉の計画的な撤去とともに、児童生徒や住民の方々に事故のないよう安全措置の徹底について、今後とも指導に努めてまいりたいと考えております。
【 答 弁 】 生活環境部長 薬師寺 十 郎
私立学校につきましては、これまでに高等学校12校、幼稚園26園から、それぞれ一基を適切な方法で撤去したと報告を受けております。
現時点での残存焼却炉数は、高等学校が2校で2基、幼稚園が4園で4基であり、いずれも施錠や近寄れないようにするなどの安全確保策が講じられております。
各学校、幼稚園とも、今後、撤去する意向でありますので、早期撤去及び撤去されるまでの間の安全確保について要請してまいります。
6.フッ化物洗口実施に向けモデル校指定について
私は、平成18年第4回定例会におきまして弗化物洗口実施について教育長にただしたところでありますが、今回、再び問題提起をしてみたいと思います。
申すまでもありませんが、歯は心と体の健康を大きく左右しており、歯の健康は私たちにとって大切なテーマであります。
1人当たりの虫歯数を国際比較してみますと、12歳児で、日本の1人平均1・9本に対し、スウェーデンやオーストラリアなど世界の主要国は1本以下であります。日本は世界最低のレベルにあり、虫歯大国日本と言われています。
さて、本県の実態は2・93本で、虫歯大国日本にあって、何とワーストツーにランクされており、まさに虫歯王国大分であります。恥ずかしいことであり、不幸なことだと思っています。
そこで、虫歯が全国一少ない新潟県とワーストツーの大分を対峙しながら問題点を探ってみたいと思います。
まず、新潟県知事の6月8日付メールマガジン第84号を紹介したいと思います。
「皆さん、こんにちは。新潟県知事の泉田裕彦です」云々。「昨年、新潟県の12歳児の平均虫歯数は0・99本と、ついに1本を下回りました。これは全国初の快挙です。7年連続日本一というすばらしい記録を更新し続けています。これで、新潟が誇れる白いものが3つとなりました」云々。「県が虫歯予防に積極的に取り組み始めてから25年がたちました。この間、虫歯総本数は5分の1以下に減り、虫歯を1本も持っていないお子さんは3倍に増加するなど、驚くほどの成果を上げてきました」と誇らしげに県民に語りかけています。
新潟県が昨年1人当たりの平均本数は0・99本、ついに1本を切った悲願達成の背景には、県や歯科医師が続けてきた予防対策があったのであります。
そのきっかけは、山合いのある小学校で、37年前、1970年に始まった弗化物洗口の取り組みだったと言われています。
当時、学校歯科医として招かれた新潟大学歯学部の境脩助教授が乳歯の虫歯が多いのに驚き、弗化物洗口を提案し、実行したのが始まりで、当時、70年に1人平均2・27本あった虫歯は、ことし、その学校は0・04本にまで減ったとのことであります。
学校の取り組みを後押しするように、県も75年には弗化物洗口の補助制度をつくったり、歯科医師会とともに洗口の普及指導に乗り出し、歯科医師や自治体職員、学校関係者による子供の歯を守る会を立ち上げ、今日に至っているとのことであります。
一方、本県では、弗化物洗口は小中学校では実施しておらず、私立保育園、幼稚園のみ、31施設、1,070名であります。先進県新潟では約800施設、9万人以上に比べますと、その差は歴然であります。
12歳児1人平均虫歯数、新潟0・99本、大分2・77本、永久歯に虫歯のある児童の割合でも、10人中8・2人に虫歯がある大分県の児童に対し、新潟県は3・8人にすぎません。新潟では虫歯のない子が普通なのです。日本国内でも、同じ義務教育を受けながら、大分と新潟でこんなに大きな歯の健康格差ができてしまいました。情けない限りです。
虫歯が多い原因やどうすれば少なくなるかということがはっきりしているのにもかかわらず、全く手を打たない学校現場の無神経さと指導、監督ができていない教育委員会に腹立たしさを覚えるのであります。
弗化物洗口を実施していないところは、47都道府県中、大分県、兵庫県、鳥取県、奈良県、三重県、茨城県、神奈川県の7県であります。九州では大分県だけであります。抵抗勢力の存在抜きには語れませんが、現場を無視したひどい話であります。
弗化物を危険視する見解は今でも存在しています。その意見にくみすれば、弗素を含むほとんどの歯磨き粉は使えなくなります。アメリカ、スペイン、スイス、韓国など61カ国では弗素を水道水に入れておりますし、WHO、CDCを初め、日本の厚労省、日本歯科医師会、日本歯科医学会、大分県地域保健協議会など世界の150以上の保健関連団体が弗化物洗口は極めて有効で安全であると推奨しています。
虫歯は万病のもととされ、虫歯がない人は医療費も少なく、健康であると言われます。特に医療費全体を下げることは、安心して暮らせる地域社会づくりにもつながるものであります。
ちなみに、本県の平成17年度の国民健康保険分の歯科診療費は99億2,000万円であります。
虫歯の成績ワーストツーという問題解決のために、弗化物洗口に向けて、まずしなければいけないことは実態把握と考えます。
そこで質問ですが、県下のすべての学校別12歳児1人平均虫歯数と虫歯有病者率、永久歯に虫歯を持つ児童の割合であります、を明らかにしてください。まず実態を県民に公表すべきと考えます。
あわせて、実施に向けての第一歩として、弗化物洗口モデル校を募集し、指定の上、検証することも必要と思います。見解を伺います。
【 答 弁 】 教育庁 教育長 小 矢 文 則
学校別12歳児1人平均虫歯数と虫歯有病者率につきましては、県内339小学校及び148中学校からそれぞれ59校、38校を対象とした文部科学省の18年度学校保健統計調査によりますと、12歳児1人平均虫歯数は、全国平均が1・71本に対し、大分県が2・8本、虫歯有病者率は、小学生は、全国が67・80%に対し、大分県が78・4%、中学生は、全国が59・66%に対し、大分県が75・6%となっております。
議員提案の弗化物洗口を学校で実施する場合には、市町村教育委員会及び学校の理解と協力に加えまして、厚生労働省の指導通知により保護者の同意を必要とするなど、種々の条件の整備が必要となっております。
18年度の聞き取りによる他県の実施状況は、全国で最も実施率の高い新潟県では45・7%、九州各県を見ますと、佐賀県34・9%、長崎県3・4%、熊本県0・3%、宮崎県0・5%、鹿児島県1・2%、沖縄県3・3%、福岡県未集計となっております。
歯の健康は生涯にわたって健康な生活を送る基礎を培う重要な要素であり、県教育委員会では、日本学校歯科医会と連携して、県下小学校の中から研究校を指定し、歯の磨き方、虫歯予防、食生活のあり方などについて実践的な研究に取り組んでいるところでありますが、弗化物洗口について、今後、条件が整えば、新たに研究の一環として取り組むことも考えられます。
また、条件が整い、希望する学校に対しては、モデル校として取り組むことも検討してまいりたいと考えております。
【 再 質 問 】
新聞を紹介したいんです、弗素洗口のことであります。
宮崎日日新聞に、このように出ております。新聞記事です、私が言うているんじゃないです。
「行政が導入を渋るのは、県教職員組合養護教師部会が「疑わしきは使用せず、弗素は固形の段階では劇薬」と導入に反対を続けていることが背景にある。しかし、宮崎県のある町の前教育長が、弗素洗口導入によって教師の負担がふえて困るというのが彼らの本音。でも、本音がわかると父母の猛反発が予想されるため、安全性の方に問題をすりかえている」というような新聞記事です。
私がまず小矢教育長にお伺いしたいことは、教育委員会が、大分県のそれぞれの小学校、中学校の虫歯の実態をちゃんと調査をして把握しておるのかお尋ねしたい。
調査ができておるんであれば、まず一番に、県民にその実態を広く公表すべきと思うわけです。例えば、高田小学校は何本あるとか、そういうことをきちっと公表すべき。6月4日から10日までは虫歯安全週間という国民的な行事があります。その時に発表することも1つの方法でしょう。いいところはこんなにいいところがある、大分県はこんなに悪いということを、県民に知らしめる必要があると思っております。そういうことが非常に大事だと思う。実態がつかめておるのか、つかめておらないのか、その辺をまずお伺いしたい。
それから、大変済みません。教育委員長にお伺いしたい。さまざまなことを今、質問しましたが、私は、WHOを初め、150以上の団体が安全性を保障するというような言い方と、これほど有効なものはないと言っておる中で、学校現場の中でこれを大いに採用すべきと考えますが、お気持ちをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
それと、教育長、ついででありますけど、先ほど申し上げましたように、虫歯が、成人病の引き金になる、このように言われておるわけです。私たちが意識を変えないといけないことは、虫歯になったら治療すればよいのだという感覚をずうっと私たちはもっていますが、虫歯にかかったら治療しても一生よくならないそうです。そういう観点からも、弗素洗口をやっぱり学校現場にも取り入れてやっていくということが私は必要だ。
そして、医療費が99億2,000万かかっておるんですから、予防することによって医療費が大幅に下がれば、有効にお金を使えるという面も出てくるじゃないですか、医療費に圧迫されておるわけですから。医療費切り下げの為にもフッ素洗口を採用すべきと考えています。
ただ、1つうれしいことは、いろんな市民の活動も出てきておるんです。7月29日、今月の終わりですけども、中津市で弗素で虫歯ゼロを目指せという市民の公開講座が催されることになっております。主催者とかそういう詳しいことはよくわからないんですけども、この講演会にお見えになる方が、福岡歯科大学の今、名誉教授をなさっておられます、今質問の中に出てきました境脩名誉教授が来て、やられるそうであります。うれしいことに大分の蒲江の戸高先生も講師で出られるようであります。
そういう民間の活動も出てきましたし、特に大分県の歯科医師会も、みんなで取り組んでおりますので、かなりの支援者もおりますので、早くやってほしいと思います。
質問は、今の状況だけで結構ですから、教えてください。
【 再 答 弁 】 教育庁 教育長 小矢 文則
2点だったかと思いますが、お尋ねの件、答弁させていただきます。
まず、事実関係の方です。
まず、県内の各学校を調査しているかというご質問でした。
先ほど申し上げた数値は、文部科学省の指定統計でして、抽出調査であります。339小学校のうち59校という抽出です。それで、私ども、全学校は調査をしておりません。
そして、公表しているかというご質問が2点目だったと思います。
教育委員会としては公表しておりません。全国的な公表をどうしているかというのは、指定統計の所管部局にも尋ねてみます。少なくとも、教育委員会としては公表いたしておりません。
【 再 答 弁 】 教育委員会 委員長 西 太一郎
教育委員長としての考えを申し上げたいと思います。
子供たちにとって、自己実現のために学力の向上、そしてたくましい体力、そういうものを育てていくことがとても大切だと思っております。そのためには、議員おっしゃるように歯の健康というのはとても大切なことだというぐあいに考えています。
今、教育長からもご答弁させてもらいましたように、これからも条件整備を待って、いろいろと子供たちの歯の健康について十分に私たちも議論していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【 再 々 質 問 】
もう時間がありませんので、一言で申し上げます。
教育長、学校を全部把握していないというのは非常に不満です。去年の12月に問題提起しておるわけです。申すまでもありませんけども、それぞれ学校には歯医者さんがおります。指定の校医がおられるわけです。ですから、学校は全部つかんでいるはずです。ですから、教育委員会にやる気があれば、「全部出しなさい」と調査すべきです。問題提起しておるのに、まだ調査もできてない。教育委員会には、やる気があるのかと、こう申し上げたい。
今までのいろんなしがらみとか、ある団体に気を使ったりとか、いろんなことがあるのかどうかしりませんけども、どちらにしろ、実態は把握してください。まず改革の第一歩は、学校を全部調べて、そしてそれを公表してほしい。少なくとも議会には出してほしい。これを強く求めて、終わりたいと思います。